東京都議選(7月2日投開票)は24日、告示後最初の週末を迎え、各党トップや幹部は候補者とともに街頭に立ち、支持を訴えた。党首級の中で街頭演説回数が突出しているのが、「都民ファースト」代表の小池百合子都知事。この日は計12カ所を回った。「都民-」だけではなく、選挙協力する公明党候補の応援にも入る「ダブルヘッダー態勢」のためで、告示の23日と合わせた2日間で、遊説回数は計22回に達している。

 小池氏はこの日も、敵対する自民党都連を意識した発言を続けた。杉並区の演説では「自民党では昨年の知事選で、党が応援する候補以外を応援すると処分対象になった。今回も業界への締め付けが行われているが、上の指令ではもう動かない」と指摘。「提案型の議会に変える。古いボス政治の議会を変えていくのは、当たり前の話でしょ」と、語気を強めた。

 一方、公明党の演説では、自身が知事報酬半減を打ち出した際に、同党が都議の報酬削減へと率先して動いたと評価。「公明党の呼応がなければ、私はただ単に、最も(報酬が)お安い知事で終わっていたが、議会改革へとつなげてもらった」と呼び掛けた。

 今回の都議選は、自民がこれまで通り第一勢力を維持するのか「都民-」や公明など小池氏の支持勢力が過半数(64議席)を超えるか、小池氏の2年目の都政運営は大きく変わる。特に「都民-」は新人が多く、組織力も既成政党に劣り、「一枚看板」の小池氏に頼らざるを得ず、組織力を持つ公明との連携が大きな鍵を握る。小池氏は今日25日に「都民-」で13カ所、26日は公明で11カ所、応援に回る予定だ。【中山知子】