「ひふみん」こと、将棋棋士の加藤一二三(ひふみ)九段(77)が、あなたのお悩み相談に答えます。
14歳でプロになり、今年6月に引退するまで63年間、勝負の世界に身を置いてきました。敬虔(けいけん)なキリスト教徒として30歳で、洗礼も受けています。生きる厳しさと、聖書の教えをベースに、指導対局ならぬ、人生指南をしてくれます。毎週水曜日に掲載します。
<質問>
35歳になる長女が一向に結婚する気配がありません。団体職員の仕事をしており、「一生続けていきたい」と日ごろから結婚話には耳を傾けてくれません。お付き合いした経験はあるらしいのですが、現在彼氏もいないようです。主人とも話しておりますが、私どもは孫の顔も見たいと思っております。32歳の長男はすでに結婚して、2歳の男の子がいるのですが、長女が独身というのは親としても体裁が悪く感じられます。お見合いでもさせた方がよろしいでしょうか?(66歳主婦・千葉県)
<解答>
回答 最近、多いですよね。結婚しない人。でも、私は「結婚する、しないはあくまで自分の選択だ」と思っているのです。生涯独身を貫く人もいらっしゃいますから。
そうそう、今年8月に「徹子の部屋」(テレビ朝日系)にも出ましたが、あの黒柳徹子さんだって独身ですけど、女優でタレントでユニセフの親善大使も務めていらっしゃる。素晴らしい人生を送られていると思いますよ。仕事を持つことは大切ですし、それを続けるのいいことです。やはり、「ありのまま」がいいのです。
人間、「こちらが良ければ、あちらが悪い」とか「こちらが悪ければ、あちらが良い」などと言いがちですよね。また、聖書にはこんな表現もあります。「相手の目の中にあるおがくずは取りやすい。自分の目の中には丸太がある」(相手には小さな欠点があるが、自分の中にも大きな欠点があるという意味)。誰もが欠点や弱さがあります。それに対して寛容であってください。
私たちは1983年から都内の教会で、「教会で挙式するための講座」を開いております。バチカンが日本にだけ認めたことです。その中で、相談にいらっしゃった方々に、聖書の教えを出してよくこんなことを言います。「夫婦げんかがあった時に、皿が飛び交うこともあるでしょう。しかし、しばらくしたらこう言いましょう。嵐は去りました。仲良くしましょうと言って、できるだけその日のうちに仲直りしましょう」と。
まずは、娘さんが仕事を続けていることなど、いい点を認めてあげてください。そして、お互いに関係がギスギスしているようでしたら、仲直りしてみてください。決して自分の価値観を押しつけたりしませんように。
◆募集 日刊スポーツでは、「ひふみん」の愛称で人気の将棋棋士・加藤一二三(ひふみ)九段(77)への質問を募集しています。▼郵便=〒104−8055、日刊スポーツ新聞社編集局文化社会部▼ファクス=03・5550・8828▼メールsoudan@nikkansports.co.jp。それぞれ「ひふみん」係へお願いします。皆さんのお悩みをたくさんお寄せください。

