森友学園問題をめぐる決裁文書の書き換え疑惑で、財務省は7日、決裁文書の「原本」のコピーを、今日8日の参院予算委員会理事会に提出すると与党側に伝えた。自民、公明両党が8日までの文書提出方針を決め、自民党の二階俊博幹事長が政府側に要請。資料の大半が大阪地検の捜査対象として「ゼロ回答」を続けてきた財務省は、なぜか一転、文書提出に応じた。

 そのため、原本提出を求める野党は、開示ずみ資料でお茶を濁される可能性が高いとみて、疑心暗鬼が拡大。この日のヒアリングも、原本の「正体」をめぐり大紛糾した。財務省は、原本が大阪地検にあると主張しながら、ここにきて「コピーを発見→国会提出」という想定外のスピード展開になっている。開示ずみ資料でも、体裁が異なる2種類が存在するが、理由は判明していない。立憲民主党の福山哲郎幹事長は会見で「既に配ったようなものを提示するのは到底認められない」と、くぎを刺した。

 一方、安倍晋三首相は7日夜、二階氏と都内で2時間会食した。今後の対応を相談したとみられる。