日産自動車をV字回復に導いたカルロス・ゴーン容疑者(64)が、金融商品取引法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕される衝撃的なニュースが飛び込んできた。過少記載による報酬隠しは120億円といわれ、庶民の価値観とかけ離れたカリスマ経営者の「裏の顔」に、世界がざわついた。パソコンを使っていないと発言した桜田義孝五輪相(68)の迷走発言にも、世界がビックリ。永田町では「桜田問題外の変」の声も飛び交い出した、11月の言葉から-。
デスクA 19日夕、東京地検がゴーン容疑者逮捕に動いているとの一報に、「うそだろ?」と思った。
記者A 伝説のコストカッターがお金の問題で捕まるとは、あまりに皮肉だ。
記者B 日産の会見を取材しましたが、西川(さいかわ)広人社長は終始歯切れが悪かった。脱税、横領などの論点にも踏み込まない。まあ、実際に有価証券報告書に書いたのは日産ですから…。「今回の件を知っていたのか、知らなかったのか」と質問を用意していましたが、時間切れでした。誰もこの点は聞いていません。
記者C ゴーン容疑者は平成を代表する経営者。平成を振り返ってほしい取材対象者の1人だったのに。
記者D 「金とチリはつもるほど汚い」の言葉の奥深さを、かみしめました。
デスクA 逮捕のニュースは世界を駆けめぐった。そろそろ(顔が似ている)ミスター・ビーンのコメントが待たれるところだね。
デスクB ゴーン・ショックに負けないのが、桜田ショックだな。
記者E 桜田五輪相の「自分でパソコンを打つことはない」発言も、世界に広まった。「桜田門外の変」をもじって、「桜田問題外の変」ともいわれています。
記者C 最初の会見でパラリンピックを「パラピック」と発言し、「ん?」と思いましたが、言い間違いだろうと。その後の「れんぽう」に代表される言い間違い連発に、これはかなり深刻だと。先日は、防衛省を「国防省」と発言。どこの国の大臣なんだ。
記者A 麻生太郎財務相の失言とは次元が違う。政治家、社会人の資質の問題ではないか。
記者C USBメモリーもクラウドも知らず、「パソコンにさわったことはないとはひとことも言っていない」。タッチしたことはあると言いたいようですが、子どもみたいです…。
記者B 胸ポケットからスマホを出しただけで、「おお~」と委員会室が沸く。野党も最近は追及というよりイジっていて、緊張感が感じられません。
記者E ただ、桜田氏のおかげでサイバーセキュリティーに対する国民の認知度は進んだかもね。
デスクC シリアの武装組織から解放された安田純平さんの初の肉声への関心も、世界的に高かった。
記者A 日本記者クラブの会見には、海外メディアを含め386人が詰めかけた。同クラブの会報によると「今世紀3番目」とか。予定の1時間を超えて、2時間40分行われました。
記者E 必ず「自己責任論」が議論になるが、そこを攻めても仕方ない。悪いのは拘束した方だから。
記者A 安田さんは「紛争地に行く以上は自己責任で、自業自得。批判、検証をいただくのは当然」と言ったが、紛争地に入っていく人がいないと実態は分からないのが現実です。
記者C 紛争地に再び行くかと問われ、白紙だと答えた。葛藤もあるでしょう。
記者B 恒例の揮毫(きごう)には「あきらめたら試合終了」と書いた。人気漫画「スラムダンク」の名言。安田さんの「試合」は終わっていないと感じた。
<国際>
▼トランプ米大統領(72)「もうたくさんだ。マイクを下ろせ」
7日 中間選挙を受けた会見で、移民集団「キャラバン」やロシア疑惑について質問したCNNのジム・アコスタ記者に。ホワイトハウス出入り禁止にしたが、ワシントン連邦地裁に記者証再発行を命じられ、晴れて“出禁”解除。
▼ミシェル・オバマ前米大統領夫人(54)「決して許さない」
13日 トランプ氏が11年、オバマ氏は米国で出生しておらず大統領資格がない疑いがあると主張し、家族が危険にさらされたことを回顧録で非難。2020年の米大統領選に、民主党の「反トランプ」候補で出馬するとの見方も出始めた。
▼ロシアのプーチン大統領(66)「2島がどこの主権下に入るかは書かれていない」
15日 1956年の日ソ共同宣言に基づき平和条約交渉を加速させることに合意も、色丹、歯舞両島返還のハードルは高いままだ。
<政治>
▼自民党の下村博文憲法改正推進本部長(64)「議論さえしないのは、国会議員として職場放棄ではないか」
9日 衆院憲法審議会をめぐる野党の姿勢を「職場放棄」と発言し、与野党の批判受け、衆院憲法審の幹事を辞退。委員も外れる。
▼片山さつき地方創生担当相(59)「お言葉を返すわけではないが、『ネオスト』ではないか」
19日 政治資金収支報告書に記した事務所名を「オネスト」と指摘され、間違いをただしたが、実は報告書記載の名称が間違いのブーメラン。国税庁への「口利き疑惑」報道、収支報告書の相次ぐ訂正、看板問題などお騒がせが続く。
▼安倍晋三首相(64)「私とプーチン氏のリーダーシップのもと、戦後残された懸案である平和条約交渉を仕上げる決意だ」
16日 北方領土返還をめぐるロシア・プーチン大統領との会談について。
▼平井卓也・科学技術担当相(60)「宛名については、公職選挙法の特段の規定はなく法に抵触するものではない」
16日 昨年の衆院選に伴う選挙運動費用収支報告書に宛名がない領収書を添付していたとの報道に。一般企業では、宛名のない領収書を出しても通りません。
▼麻生太郎財務相(78)「人の税金を使って大学に行った」
17日 福岡市長選の応援で、東大卒で同市長選とは無関係の北橋健治・北九州市長を皮肉る。共産党の小池晃書記局長は「麻生氏の行かれた学習院大にも、私学助成が入っている」と、ばっさり。
▼自民党の小泉進次郎厚労部会長(37)「世の中でうまい酒のひとつが、落語を聞いた後で飲む日本酒だ」
20日 政界随一の落語好き。「落語を楽しみ、学ぶ国会議員の会」(落語議連)の設立総会で。
<社会>
▼作家の村上春樹氏(69)「僕には子どもがいないので、僕がいなくなった後に散逸するのも困るなと、思っていた」
4日 37年ぶりに日本で会見。母校の早大に現れ、自筆原稿やレコードを母校に寄贈すると発表。
▼東京医大の林由起子学長「あまりにも人数が多いのでがくぜんとしている」
7日 不正入試問題をめぐり、得点操作による追加合格対象者が2年間で101人に達することについて。
▼高級すし店「久兵衛」「片隅に追いやられた。格落ちした場所で高級店にはそぐわない。考えがたい仕打ちだ」
12日 ホテルオークラ建て替えに伴い、入居していた店舗がメインエリアから外され、オークラを怒りの提訴。1000万円の損害賠償求める。第1回口頭弁論でオークラは請求棄却求め、全面対決。
▼森智広・四日市市市長(40)「優勝を目指していたので悔しいが、報道でこにゅうどうくんが全国区になり、大きな成果があった」
18日 四日市市のゆるキャラこにゅうどうくんをめぐり、ゆるキャラグランプリで組織票問題が表面化。最終的に約38万票が無効と判断され、暫定1位から結局3位に転落。埼玉県志木市の広報大使カパルに、優勝を奪われる。
▼女子プロレスラー長与千種(53)「職業柄、絶対手は出せなかった。少しでもプロレスラーが世の中のためになって、良かった」
19日 興行先の札幌で指を骨折しながらも、夫から暴力を受けていた女性を救出し、「これこそが、本当の強さだ」と称賛が相次ぐ。