将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(17)が渡辺明王将(棋王・棋聖=35)への挑戦権獲得に向け、好スタートを切った。

30日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で行われた第69期大阪王将杯王将戦挑戦者決定リーグ1回戦で、三浦弘行九段(45)を下した。初めて進出した挑決リーグ戦の初戦を白星で飾った。三浦とは8月11日の「将棋日本シリーズ 第40回JTプロ公式戦」(福岡市)で初めて戦い、敗れている。

このリーグは7人総当たりで行われる。今期は両者のほか、久保利明九段(44)糸谷哲郎八段(30)広瀬章人竜王(32)豊島将之名人(29)羽生善治九段(49)とトップ棋士がひしめく。将棋界で名人を頂点とし、挑戦権を争うために5ランクある順位戦の格付け(A組からC級2組)が、下から2番目のC級1組にいる藤井を除けば、名人挑戦権を争うA級在籍棋士か、現役名人。しかも、6人ともがタイトル獲得経験者というそうそうたるメンバーだ。屋敷伸之現九段(47)が持つ、17歳10カ月でのタイトル初挑戦の最年少記録を更新できるのか? 最初の関門を突破した。