来日中のローマ教皇(法王)フランシスコは25日、都内で精力的な活動を行った。東日本大震災被災者との集いでは復興は必ず果たせると勇気づけ、青年の集いではいじめ根絶を訴えた。東京ドームでは大規模ミサを執り行い、約5万人が集結。官邸では東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの成功を期待した。

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環境問題にも取り組むローマ教皇フランシスコが東京ドームで乗っていたのは、トヨタの燃料電池車「MIRAI(ミライ)」の特注車。同社広報によると国内で生産し、カトリック中央協議会に寄贈したという。

水素をエネルギーとする世界初のセダン型燃料電池車(FCV)として、2014年(平26)12月に市販化。希望小売価格は740万9600円(税込み)で二酸化炭素の排出はゼロ。最高時速は175キロで1回につき3分程度、水素を充■(じゅうてん)すれば、約650キロを走行できる。

15年の箱根駅伝の大会本部車両をはじめ、マラソン大会などで使用されている。同年、首相官邸にも納入された。ミサの車両としては例がない。

トヨタは、来年にもFCVの生産能力を現状比10倍以上の月産3000台とし、来年以降のFCVの年間販売台数目標を3万台以上としている。

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