長崎県東彼杵町にあるJR大村線の千綿駅舎に、親鳥に、エサを求めて口を大きく開いて「ジャージャー」と鳴きながらアピールするかわいらしいツバメのひな5羽の姿があった。ツバメが巣を作った家には幸福が訪れるといわれるほど、幸せの象徴として知られる。親鳥は働き者で子育て上手な仲良し夫婦だ。巣作りからひなの巣立ちまで共同で、ひなへの給餌も1日数百回分担して行う。巣に戻ると、大きな口を開けているひなから順番にエサを与えていた。

有明海に生息するムツゴロウが産卵シーズンを迎えた。佐賀県小城市芦刈町にある六角川河口の潮が引いた干潟で、オスは、メスを迎えるために新しい巣穴を掘り、水色の斑点がある背びれを広げ、求愛のジャンプでアピールする。「恋敵」のオス同士が口を開け威嚇し合う姿も見られた。

同県嬉野市の岩屋川内ダム付近では、初夏の風物詩であるホタルが飛行し始めた。日本にいるホタルの中でも大きく光も明るい西日本のゲンジボタルは約2秒間隔で1回光り、清流に群生する。オスの光はメスとめぐり会うための合図の1つでプロポーズしているという。

人間も同じ。親が出会い、育ててくれ、子は巣立つことができる。感謝したい。「ありがとう」。【江口和貴】

<1枚目のツバメのひな写真撮影データ>5月20日午後5時6分撮影 キヤノン「EOS-1DX Mark3」 100-400ミリ(焦点距離400ミリ) ISO感度4000 シャッタースピード800分の1 絞り5.6