東京都は26日、新型コロナウイルス感染症モニタリング会議を開催し、専門家は「あきらかに急速に感染拡大しており、通常の医療体制との両立が極めて困難になると思われる。その前に感染防止対策を講じる必要がある」と指摘した。

専門家は新規陽性者数について、現在の増加比が4週間継続すると、1日あたり約920人程度発生すると試算。「今もずっと増えている。まだ完全に下がる傾向がない」とした上で「我々が気にしているのが、重症化リスクの高い高齢者の陽性者数が増えていること」と懸念を示した。また、経路不明者も高い値のまま推移しており、現在の増加比が4週間継続すると、経路不明の新規陽性者数は1日あたり600人程度発生すると見込んでいる。

25日に行われた政府のコロナ分科会では、東京23区を感染者の急増などを示す「ステージ3」に相当する地域との認識を示している。国の基準の「ステージ3」に該当するかどうかについて、専門家は「数値があるのは理解していますが、それにどうあてはめていいか、正直分からない。数字はリスペクトしますが、現場の状況は毎回変わる」とし、戸惑いものぞかせた。また、医療面の観点から、都の「Go To トラベル」実施を一時停止すべきかどうかについては「そこは私たちがコメントするところではない」と話すにとどめた。

現在、都の医療提供体制は警戒レベルの上から2番目。専門家は引き上げの目安や基準を「国の基準と東京都の基準を比べると、実態と違うところがある。現場の実態を見ながら、決めていきたい」と話すなど、「現場の実態を見ながら」を繰り返し強調した。

小池百合子知事は「手段を尽くして重症化を防ぎ、医療体制崩壊を防ぐため、短期集中で取り組んでいきたい」と気を引き締めた。さらに「これ以上の感染拡大を食い止めるためには、まずできるだけ、不要不急の外出をやめていただきたい。外出する場合は、3密避けるなど、感染予防策を徹底していただきたい。また、テレワーク実施率が下がってきているので、あらためて進めていただきたい」と呼び掛けた。