エリザベス女王が1975年(昭50)の来日時に歓迎午餐会で訪れた「東京會舘」(東京都千代田区)で、追悼のイベント開催やメニュー提供を計画していることが9日、分かった。

エリザベス女王も食された料理の1つだった「牛フィレ肉のフォア・グラ詰めパイ包み焼きプリンスアルベール風」は、今でも宴席や披露宴のお祝い料理として提供され続けている。マーケティング戦略部の南條愛美広報担当は「ゆかりのある方だったので残念に思っております。今後、少し落ち着きましたら、英国フェアのようなものを企画したい」と明かした。

「時期は慎重に考えたいですが、しのぶメニューも提供させていただければと思っております」と、「エリザベス女王追悼メニュー(コース)」の検討も進んでいる。「当時は直後に、午餐会と同じ料理をコースで提供させていただいたんです」。「牛フィレ肉パイ包み焼き」は、フレンチレストラン「イル・ド・フランス」名シェフのレイモン・オリヴェ氏によって伝えられた、東京會舘の宴を象徴する一皿だ。宴席の4日前から牛肉を熟成。焼き上げた牛肉1本が10人分のため、レストランでの提供は難しく、宴席での特別な逸品として愛されている。

東京會舘は11月で創業100周年を迎える。今後はロビーでの歴史パネル展示などで、メモリアルイヤーを盛り上げていくことが決定。「エリザベス女王が東京會舘にいらしたことは歴史的に大きなイベント」とエリザベス女王コーナーも設ける予定だ。【鎌田直秀】

◆東京會舘 宴席、結婚式、レストラン事業などを展開。1922年(大11)に民間の社交場として皇居前に開業。1971年(昭46)に初の立て替え。75年にエリザベス女王夫妻を迎えただけでなく、世界各国の首脳や、政財界の著名人が訪れた。2019年(平31)1月には、3代目の新本館がオープン。格式高いメインバンケットルーム「ローズ」は着席で640人、最大2000人収容。本館の住所は東京都千代田区丸の内3の2の1。