日本棋院所属で現在12歳5カ月と現役最年少女流囲碁棋士、柳原咲輝初段のデビュー2戦目となる第49期碁聖戦予選Cで楊嘉源九段(52)戦が23日、東京・市ケ谷「日本棋院東京本院」で行われた。午前10時から始まった対局は、午後2時36分、187手までで楊が黒(先手)番中押し勝ち。デビュー戦として2月27日、同所で行われた第30期阿含・桐山杯予選Cで元名人の武宮正樹九段(72)に敗れており、柳原のプロ初白星はならなかった。

終局後、「ずっと難しくてよく分からなかった」と振り返った。24日は小学校の卒業式。月内の対局はなく、中学に進学して初勝利を目指す。「中学生の間に頑張ってタイトル戦に出たいです」との抱負も語った。

柳原は同院の棋士養成機関「院生」だった昨年9月、女流特別採用推薦棋士となった。同年1月まで行われていた女流特別採用棋士試験では張心治初段(13)に敗れて準優勝。同年8月に行われた第37回ワールドユース選手権年少の部でも準優勝しており、これらの実績が評価された。日本棋院から、23年1月からデビューすると発表されていた。関西棋院の所属で今年1月に初勝利を挙げた藤田怜央初段(9)に次ぐ、年少棋士でもある。