次期衆院選を巡って野党各党の不協和音が続いている。立憲民主党の泉健太代表は14日、会見で共産党の小池晃書記局長が「一方的に候補者を降ろしてくれればいいですよ、というのは到底受け入れることはできない」と発言したことについて「一方的に候補者を降ろしてくれとか、そんな発言をしたことがない。候補者調整というのは調整ですから。候補者取り下げ指示じゃない」と反論した。泉氏が「候補者調整はするが選挙協力はしない」と強調することにも小池氏は「候補者調整は選挙協力のひとつ」と反発している。

また泉氏が野党共闘に否定的な姿勢から一転して共闘路線に方針転換したことに共産党の志位和夫委員長が説明を求めたことについて泉氏は「別にございません。共産党さんだけが対象ではないので」とした。これに対して小池氏は「あまりに誠実さを欠いた対応」と批判した。この日、泉氏は共産党側への説明について「個別の政党とのやりとりについて今、何か語ることはない」とした。

一連の泉氏と共産党のやりとりについて日本維新の会の藤田文武幹事長は「共産党さんが言ってることの方が正しいと思う。至極まっとうというか、ごもっともなこと」と擁護した。泉氏は会見で「維新さんが、共産党さんをまっとうだ、とほめるのは維新さんの考え方」とした。その上で「共産党は維新にほめられる政党になったんだなあ」と皮肉った。国民民主党の玉木雄一郎代表も立民との選挙協力に否定的な姿勢を崩さず、野党共闘の実現は不透明なままだ。