5日に発表された今年のノーベル文学賞の受賞者=ノルウェーの劇作家ヨン・フォッセ氏を、事前予想でズバリ的中させて話題を集めた人がいる。内外の小説を楽しむ人が集まる「東京小説読書会」を主催する浦野喬さん(44=東京都、会社員)。同会SNSで3日に「本命はフォッセ氏。2年前に7部作が完結し、最終作が欧米の文学賞リストに入りながら受賞を逃し、ノーベル賞が好みそうな状況です」と予想を投稿。5日夜に渋谷の会場とオンラインで仲間約40人と開催した予想会でも発表前に「今年はフォッセ氏だけ見ていればいいのでは」と理由とともに披露し、その様子がNHKニュースで紹介されて、お茶の間も驚かせた。

浦野さんは「的中したのは初めて。驚きました」と言う。予想の根拠を聞くと「7部作を完成し世界的に評価されているのに、英ブッカー国際賞や全米批評家協会賞の最終候補に選ばれながら受賞していない。スウェーデン・アカデミーは、米国や西欧の文壇とは違うと、そういう作家をすくい上げることが多いなと思っていました」と説明する。フォッセ氏の作品の一部も英訳などで読んでいる。

高校生のころから読書が趣味で、10年くらい前から直木賞や芥川賞の予想をしてきた。ノーベル文学賞についても、村上春樹さん以外の日本人や海外の候補者にも興味を持つようになり、現代の海外文学を読み始め予想をするようになった。ノーベル文学賞発表時の予想会は20年から始めたが、今まで当たったことはなかったという。来年の受賞者を聞いてみると、「最近は男女交互に受賞していますから、今のところ来年は女性だと思っています。地域的にも、小川洋子さんや多和田葉子さんが受賞する可能性はあると思います」と予想していた。【久保勇人】

 

【最近のノーベル文学賞受賞者】

▼17年 カズオ・イシグロ(英国)男性

▼18年 オルガ・トカルチュク(ポーランド)女性

▼19年 ペーター・ハントケ(オーストリア)男性

▼20年 ルイーズ・グリュック(米国)女性

▼21年 アブドゥルラザク・グルナ(英国)男性

▼22年 アニー・エルノー(フランス)女性

▼23年 ヨン・フォッセ(ノルウェー)男性

▼24年 女性?