自民党の石破茂元幹事長は22日夜、ニコニコ生放送「<政界激震>2024年のキーマンに聞く」に出演し、上にも自分の持論をぶつけることができた若手時代の経験を振り返り、現在の党内の「もの申さない」雰囲気との違いに言及した。
石破氏は22日に開かれた党の最高意思決定機関、総務会の場で、自民党を揺るがしている派閥の政治資金をめぐる事件について発言したのは「私だけだった」と明かし、出演者から驚きの声が上がった。
石破氏は自身の若手のころを振り返り、「カミソリ」と言われた後藤田正晴氏や、「気骨の政治家」で知られた伊東正義氏といった当時の党幹部から「お前たちは、しょっちゅう選挙区に帰っているのだろう。いちばん国民に近いところにいるのに、上からしかられてしょんぼりしていてどうする」とハッパを掛けられていたと明かし、「伊東さんが『今から海部総理に電話してやる』と言ってくださり『若いやつが行くから、話を聞いてやってほしい』と」というエピソードを披露。「そう言われると行かないわけにはいかない。海部さんに直談判もした」と振り返った。
「竹下総理は、政治改革は伊東さんや後藤田さんに任せるというのがあったし、その2人は『お前たち(若手)が発言しないでどうする』と。老・壮・青という仕組みが当時の自民党にはあった」と振り返り、「私も語り部として伝承して、今もそうだよね、と。あなた方がいちばん国民に近いところにいるんだからという話を(今の若手に)すると『そんな時代があったんですか』と言われる」と述べ、「君らもやらないか」と伝えると「怖くてできません」という答えが返ってきたとも明かし、自身の若手議員時代との違いを実感した様子で話した。
また、自民党総裁を務める岸田文雄首相が21日、党青年局メンバーを官邸に呼び、今回の政治資金問題を受けて、若い世代や地方の率直な声を集めて報告するよう指示を出したことについて、青年局だけに限定せず、全議員で対応すべきとの認識を示した。
岸田首相の指示じたいは評価しながらも「ただ、青年局は25人しかいない。わが党には北海道から沖縄まで、衆参合わせて370人くらいいる。青年局に限らず、党所属の議員に対し、世の中の人に考えを聞き、集約して報告しなさいと言うなら分かる」と指摘。22日の総務会の場では、岸田首相の指示についても言及し「青年局に限定するのは違うのではないか、と言ったら、シーンとした。何なんだろうと思った」と、振り返った。
「なるべく、広くあまねく日本の方々が何を考えておられるのかを聞いた方が、よりよいのではないかと申し上げた」が「(また)シーンとした」とも。「石破の言うとおり、と言おうものなら、何かたたりが起きると(思われているのではないか)」とジョークを交えつつも、党内の反応の薄さを嘆くように語った。

