国際弁護士の清原博氏は16日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」（月～金曜午前8時）に出演し、ドジャース大谷翔平投手（29）の元通訳で、銀行詐欺容疑で訴追された水原一平容疑者（39）に下される量刑について、司法取引が成立していない現段階では「最長で21年となる可能性がある」と指摘した。

公表された捜査結果によると、水原容疑者は大谷の銀行口座に不正にアクセスし、合計1600万ドル（約24億円）以上を不正違法賭博の胴元に送金していたとされる。

水原容疑者が問われている銀行詐欺容疑の罪について、清原氏は「最長で禁錮30年にもなるような重い犯罪。単に泥棒とは異なり、銀行の安心を揺るがし社会全体に不安を与えるから、重く処罰される」とした上で、水原容疑者の量刑について「連邦法での銀行詐欺罪はおそらく15年。司法取引ができれば禁錮7年くらいの実刑ではないか」と推測した。

その上で、大谷側が水原容疑者を提訴した場合は、カリフォルニア州の法律で裁かれることになり、その場合は窃盗罪と不正アクセス罪に問われる可能性に言及。同州の法律で窃盗罪は最長で禁錮3年、不正アクセス罪は最長で禁錮3年となることに触れ「カリフォルニア州で窃盗罪と不正アクセス罪が有罪なら、最長で21年となる可能性がある。連邦と州の犯罪は別個のもので、それぞれ有罪なら合算され、それぞれで服役することになる」と指摘。連邦法の銀行詐欺罪の15年、カリフォルニア州の窃盗罪、不正アクセス罪でそれぞれ3年の計6年を合算した年数を、推測の数字として挙げた。　今後、水原容疑者側と当局の間で司法取引が成立する可能性もあるが、清原氏は「司法取引が成立しても（銀行詐欺罪で）禁錮7年くらい。実刑で、かなり重いものになると思う」と、指摘した。