「落選覚悟」から一転、「奇跡の当選」に-。23年ぶりに復党した自民党から参院選比例代表に立候補した鈴木宗男氏(77)が、比例で12議席を得た党の最終議席に滑り込むドラマチックな展開で、再選を果たした。
宗男氏は、まだ議席獲得が見通せなかった21日早朝、札幌市の事務所で会見し、「もう選挙には出ません。1つのけじめだ」などと述べ、1度は政界引退を表明した。しかしその数時間後に、当選確実の一報が。慣れないSNS戦略でアドバイスをするなど選挙戦を支えた長女の鈴木貴子衆院議員(39)とともに事務所に戻った宗男氏は、支援者の拍手を受け、「奇跡の当選だ」と涙の報告。当選確実を受けた記者会見を、あらためて開いた。
日刊スポーツの取材には、「天が、神様が与えてくださった私への使命だと思っている。77歳ですが、生まれ変わったような気持ちです」と、答えた。ライフワークとする北方領土問題の解決や、自身の経験を踏まえて取り組む再審制度見直しなどの司法改革に、「人生をかけて取り組みたい」と、2期目の参院議員としての抱負を語った。
1983年(昭58)に衆院で初当選し、自民党政権の中枢でも活動したが、北方四島支援をめぐる疑惑で、議席を失った期間もある。6年前に参院で初当選。今回は「鈴木宗男、集大成の戦い」と退路を断ち、精力的な選挙活動を行った。
数時間の間に、政界引退表明から2期目の当選が決まるという、ジェットコースターのような「復活劇」。インターネット上では「脅威のうっちゃり」などのコメントが寄せられ、宗男氏の名前がトレンド入りする現象もみられた。
新たな任期では、選挙戦を支えた貴子氏とともに、父娘で初めて、同じ自民党議員として活動することになる。【中山知子】

