モーター製造大手のニデック(旧日本電産、本社京都市)は、創業者の永守重信・代表取締役グローバルグループ代表(取締役会議長)が12月19日付を辞任したことを同日、発表した。
永守氏は非常勤の名誉会長となる。取締役会議長の後任は、岸田光哉代表取締役社長執行役員が務める。同社は不適切な会計処理の疑いが相次いで発覚していた。
永守氏は1973年に同社創業後、M&Aなどにより世界的モーター企業に発展させ、歯に衣(きぬ)着せぬ発言もいとわない関西のカリスマ経営者として知られる。同社公式サイトでは、永守氏が創業からの歴史をを振り返りながら辞職について謝罪すると共に、社の今後についても記した、異色のコメント文が掲載された。
▽コメント全文
・1973年、私は、たった四人で日本電産を創業した。人もいなければ、金もない。設備はもとより、技術も知名度もない。小さなプレハブ小屋からのスタートだった。そして、50年間、ニデックを世界一の総合モータメーカーとするべく、社員とともに、ひたすら一生懸命、どのような困難からも逃げずに、ニデックを経営してきた。
・今年の夏、ニデックに不正経理の疑義が生じ、第三者委員会が立ち上がり、東京証券取引所から特別注意銘柄指定を受けた。
・特別注意銘柄指定解除後のニデックが早く再生し、生まれ変わることが私の一番の願いであり、そのことが社会的公器である企業として重要なことであると考えている。
・不正経理の疑義について、ニデックのこれまでの企業風土に問題があるといわれることがある。私は、創業者としてニデックを企業風土も含めて築き上げてきたが、ニデックの企業風土が云々と言うことで、世間の皆様方にご心配をおかけすることになった。
この点、申し訳なく思っている。
・ニデックの再生が最重要課題の今、私は、ニデックの経営から、身を引くことにした。グローバルグループ代表、代表取締役及び取締役会議長を辞する。そして、名誉会長になる。
・今後のニデックの経営は、岸田社長にすべて委ねる。これで、ニデックは、しっかり再生できると信じている。
・これまで、永きにわたり、大変お世話になり、誠にありがとうございました。
令和7年12月19日 永守重信(自筆)

