チームでつかんだ白星だ! 横山典弘騎手(56)騎乗の5番人気アルナシーム(牡5、橋口)が、中団のインから抜け出し、念願の重賞初制覇を飾った。

ベテランの名手と橋口慎介調教師、担当助手が一致団結して調教から工夫を重ねてきた成果を出した。鞍上は、09年小倉大賞典のサンライズマックス以来、2度目となる小倉競馬場での重賞勝利。最終レース後は、来月から兵庫競馬に再移籍する小牧太騎手の送別会に参加して同学年の“戦友”をねぎらった。

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観客の大声援を背中で受け、“アルしゃん”が大きな1勝をつかみ取った。5歳馬アルナシームが、キャリア20戦目で念願の重賞初制覇を飾った。横山典騎手は、空を見上げて、両手でガッツポーズ。「橋口先生と担当の厩務員さんと3人で、あれこれ考えてやってきた。アルナシームで勝てたことがとてもうれしいです」。橋口師、担当の五十嵐助手と、笑顔でガッチリ握手をかわした。

やってきたことが実を結んだ。元々、折り合いや落ち着きに課題のあった馬。付きっきりで追い切りにまたがっていた横山典騎手の進言により、着けていたクロス鼻革を外すなど馬具を変更した。調教の内容も変え、メンタル面も立て直した。その効果もあり「普段の常歩(なみあし)から落ち着きが増し、今日もパドックですごく落ち着いていた」と橋口師。レースでも中団でしっかりと折り合い、たまったパワーを直線で爆発させた。精神面の進化が勝利につながった。

狙うはさらなる大舞台だ。コンスタントに使ってきたこともあり、今後は夏休みに入る予定。次走は未定でも、師は「今なら2000メートルでも問題ないし、中距離路線かなと思う。まだ成長の余地はあるので、また頑張ってほしいです」と次を見据えていた。【藤本真育】

◆アルナシーム ▽父 モーリス▽母 ジュベルアリ(ディープインパクト)▽牡5▽馬主 ライオンレースホース(株)▽調教師 橋口慎介(栗東)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 20戦6勝▽総獲得賞金 1億6164万2000円▽馬名の由来 海風(アラビア語)。母名より連想