<桜花賞>◇13日=阪神◇G1◇芝1600メートル◇3歳牝◇出走18頭◇5着までにオークス優先出走権

G1初挑戦初制覇を果たした森一誠(かずとも)調教師(47)は調教助手時代、関東でG1常連の堀厩舎でスポークスマンを務めていた時期がある。当時から厩舎の出走馬についてコメントは的確。持ち乗り助手としてもさまざまな活躍馬を担当する腕利きだった。

調教師試験の合格発表は22年の12月8日。その2日後には助手として担当馬の最後のG1出走が控えていた。ただ、そうなるはずだった香港マイルのサリオスはレース前日、獣医検査で無念の出走取り消しに…。レース当日のシャティン競馬場、「しかたがないです。まあ、無事でいることが大事ですから」という言葉を交わしたことを覚えている。厩舎のG1初出走馬エンブロイダリーはサリオスと同じシルクレーシングの所有馬。20年の皐月賞、ダービー(コントレイルが勝利)でサリオスが果たせなかったクラシック制覇も見事に果たしたことになる。

師は将棋駒の生産で有名な山形県の出身。趣味は将棋で、美浦トレセン将棋部に所属し、厩舎の調教師の部屋には将棋盤が置いてある。「今日はちょっと声が出ました」「(スタッフも)よく頑張ってくれたと思います」。皐月賞にはヴィンセンシオを送り出す森一師。次の一手に注目したい。【木南友輔】

◆森一誠(もり・かずとも)1977年(昭52)9月28日、山形県生まれ。東京農工大を卒業。04年に美浦・堀厩舎の厩務員としてトレセン入り。23年調教師免許を取得。24年カペラSをガビーズシスターで制し、重賞初勝利。JRA通算20勝。