15年ドゥラメンテ、16年ディーマジェスティ、21年エフフォーリア、22年ジオグリフ、24年ジャスティンミラノと過去10年で半数にあたる5頭の勝ち馬を輩出。皐月賞において年々その存在感を高めつつあるのが前走・共同通信杯組だ。

今年は東京芝1800メートルを1分46秒0で駆け抜けたマスカレードボールがV。道悪になることが多かった今年の皐月賞の前哨戦で、ひときわ輝きを放つ好時計に思わず飛びつきそうになる競馬ファンも多いはずだが…。

過去の傾向からは、この好時計が必ずしも本番につながるわけではないというのが悩ましいところ。共同通信杯当日に同距離の3歳未勝利戦が組まれるようになった20年以降、皐月賞馬を出した年の勝ち時計は21年1分47秒6、22年1分47秒9、24年1分48秒0。一方、同日の未勝利戦が21年1分46秒7、22年1分47秒3、24年1分46秒2だから、本番に直結した年はいずれも走破時計で未勝利戦に後れを取っていることになる。

逆に、順当に未勝利戦を上回る勝ち時計をマークした20年(1分49秒6、未勝利=1分50秒2)、23年(1分47秒0、未勝利=1分47秒8)の共同通信杯→皐月賞直行組は【0・0・1・5】と連対に届かず。21、22、24年の【3・0・2・2】に比べれば明らかに劣勢であることは否めない。その理由は定かでないものの、少なくとも勝ち時計の優劣が本番での成績に直結していないということだけは確かだ。

同じ日の未勝利戦の1分46秒5をコンマ5秒上回る勝ち時計で決着した今年の共同通信杯からは1着マスカレードボール、2着カラマティアノスが皐月賞へ直行。果たして今年こそ逆説的な勝ち時計の呪縛を解くことができるのか。来年以降の皐月賞の教訓とするためにも、この2頭の走りから目が離せない。