史上3人目のJRA100勝女性騎手へ-。今回の「夏のイチ押し」は、マイク(藤本真育)記者が大台まで“あと2勝”に迫った今村聖奈騎手(21=寺島)を取り上げる。今夏は美浦滞在で修業し、先週の3勝を含めて7月以降の福島と新潟で計8勝と活躍中だ。歴代女性騎手“最速”の100勝へ、今週は中京2歳S(G3、芝1400メートル、31日=中京)のセイウンアインス(牝、武藤)など6鞍に騎乗。メモリアル達成を狙う。

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“最速”のメモリアル達成が見えてきた。今村騎手は先週末時点でJRA通算1507戦で98勝を挙げている。過去にJRA女性騎手で100勝を達成したのは2人だけ。藤田菜七子は2150戦目、永島まなみは1688戦目だった。今村騎手には、先輩2人を上回る最少騎乗数=最速でのスピード記録が懸かる。

「節目としてできるだけ早く達成したいという気持ちはあります。だからこそ、いつも通り丁寧に騎乗して、ひとつでも上に着順を目指して乗りたいです」

大台を目前にしても平常心を強調した。

今夏は所属する栗東を離れ、美浦滞在で研さんを積んだ。春にも約7週間、美浦で修業して4、5月の関東エリアで計5勝を挙げた。手応えをつかみ、いいモチベーションを持って、6月末から再び美浦へ向かった。普段はなかなか話すことのできない関東の関係者と密にコンタクトを取り、積極的に調教へまたがることで、騎乗数は増加。7月以降の福島、新潟では8勝を積み上げてきた。特に新潟では計57鞍で7勝、単勝回収率135%と活躍している。

「デビューした年からいい馬に乗せていただく中で、新潟では特に成績が良く、今も感触はいいです。自信を持って乗れていると感じます。改めて環境を変えることができて良かったと思いますし、美浦に滞在することができたのも寺島先生をはじめ、厩舎スタッフの理解があってのこと。感謝しかないです」

3年ぶりの重賞制覇にも期待が高まる。中京2歳Sではセイウンアインスとコンビを組む。初タッグだった前走は、新潟ダート1200メートル戦で3番手から抜け出し勝利した。今回は新馬戦(3着)以来の芝で、距離延長。課題は多いが、「一生懸命に走るのがこの子のいいところです。うまく流れに乗って運べれば」と愛馬の力を信じる。

今週末で新潟、中京開催が終了し、来週からは中山、阪神が開幕。本格的な秋競馬が始まる。JRA通算100勝と重賞制覇。2つのメモリアルで充実の夏を締めくくる。【藤本真育】

◆女性騎手のJRA通算100勝 過去に2人が達成。藤田菜七子は、デビュー5年目の20年4月25日福島1Rシルバージャックで到達。当時22歳8カ月、通算2150戦目。永島まなみは、デビュー4年目の24年7月6日小倉3Rヨシノヤッタルデーで到達。当時21歳8カ月、通算1688戦目だった。デビュー4年目で現在21歳9カ月の今村は、先週終了時で通算1507戦98勝。最少騎乗数での大台到達に期待が懸かる。

◆今村聖奈(いまむら・せいな)2003年(平15)11月28日、滋賀県生まれ。栗東・寺島厩舎所属で22年3月5日の阪神1R(リンギングフォン=8着)でデビューし、同13日阪神8Rブラビオで初勝利。7月のCBC賞ではテイエムスパーダでJRA重賞初騎乗初勝利を飾った。1年目はJRA51勝を挙げ、JRA女性騎手の年間最多勝記録を更新。今年は先週終了時で16勝。

■武藤師「センスがある」

セイウンアインスを依頼した武藤師は今村騎手の競馬学校時代、美浦トレセンの短期研修で1週間預かった縁がある。「とっくに100勝を達成していないといけない騎手。センスがあるし、よく馬を見ている。ダートで勝ち上がったが、初戦3着の芝もこなせる。左回りはスムーズだし、折り合いも問題ないので1400メートルは大丈夫」と一発の期待を託した。