今年も“目黒レーン馬券”が炸裂した。名手レーン騎手に導かれ、3番人気ファイアンクランツ(牡4、堀)が伝統の一戦で重賞初制覇を飾った。勝ちタイムは2分29秒8。直線で反応良く抜け出し、押し切った。

レーン騎手はこのレース5度の騎乗で3勝目となった。首差2着に1番人気ウィクトルウェルス、さらに鼻差3着には2番人気ダノンシーマと続き、上位人気馬が力を示した。

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ダービーの余韻が残る府中のスタンドが、最終レースの熱戦にもう一度沸いた。直線、空いたスペースを突いてファイアンクランツが先頭に立つと、外からウィクトルウェルスとダノンシーマが急追。人気上位3頭によるたたき合いは、好位から抜け出したファイアンクランツが押し切った。

初コンビのレーン騎手は、「いいスタートを切って、いいポジションで折り合えた。スペースができたときにいい反応をしてくれた」。追い切りに3週連続で騎乗して新パートナーの特徴を把握。昨年の青葉賞は首差2着、前走ダイヤモンドSでも2着に敗れるなど、重賞で通用する力を示しながらもあと1歩届かずにいたファイアンクランツに、初タイトルをもたらした。精神的な弱さを抱える馬と聞いていたそうで、「そのあたりも少しずつ良くなっている」とうなずいた。

レース後のSNSには“目黒レーン”という言葉が飛び交った。俳優の目黒蓮(Snow Man)は、昨年放映されたドラマ「ザ・ロイヤルファミリー」に出演したこともあり競馬ファンに馴染みが深いが、目黒記念におけるレーン騎乗馬の活躍ぶりは特筆ものだ。19年ルックトゥワイス(3番人気)、23年ヒートオンビート(4番人気)に続く目黒記念3勝目。20年にはアイスバブル(6番人気)で2着に入っており、5度の騎乗で4連対。この日のファイアンクランツも含めてすべて3番人気以下の馬で“目黒レーン馬券”を演出している。

オーストラリア出身の名手は、短期免許でもう2週間滞在予定。さらなるドラマで日本のファンを魅了する。【奥岡幹浩】

◆ファイアンクランツ ▽父 ドゥラメンテ▽母 カラフルブラッサム(ハーツクライ)▽牡4▽馬主 (有)サンデーレーシング▽調教師 堀宣行(美浦)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 10戦2勝▽馬名の由来 祝福の花環(ドイツ語)