ロカボって知っていますか? ご飯やパンなど糖質が多い食事を控えめにするロー・カーボハイドレート(低糖質)の略語です。緩やかな糖質制限食のロカボを提唱する東京・北里研究所病院の山田悟・糖尿病センター長(46)が、おなかいっぱい食べてもやせられる「ロカボでダイエット」を教えてくれます。

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 ローソンは、2012年から糖質を抑えたブランパンを販売しています。では低糖質の麺類はできないのでしょうか。

 同社商品本部長補佐の鈴木嘉之さんは「低糖質のパスタ、ラーメンも販売しました。季節商品だったので、『しょう油ラーメンが販売終了になるなら、100個まとめ買いして冷凍しておいたのに』などの声もあり、われわれの背中を押してくれました」と言います。

 では、低糖質のご飯はどうでしょうか? 「おにぎりの開発にもチャレンジしています。こんにゃくを入れるなど工夫していますが、一定程度のおいしさがないと、お客さまがガッカリしてしまいます」(鈴木さん)。さすがに、低糖質のご飯ものは、もう少し時間がかかりそうです。

 私たちが提唱する緩やかな糖質制限ロカボは、1食あたり糖質は20~40グラムに抑えるのが基本です。デザートも食事の楽しみなので、1日10グラムまでスイーツを食べて良いことにしています。ローソンは、ブラン(小麦の外皮)を使った低糖質のロールケーキなどスイーツの開発にも取り組んでいます。

 低糖質のブランパンは、ローソン以外のコンビニでは売っていません。「繰り返し買ってもらえるリピート率というものがあり、例えばメロンパンのリピート率は18%です。それに対し、ブランパンのリピート率は45%もあります。これは異常に高いリピート率で、固定ファンが多いことの証しです」(鈴木さん)。

 おいしく食べて健康になろうというロカボに興味を持った方にとって、ブランパンは気軽にロカボ体験ができる入門編になると思います。

 ◆山田悟(やまだ・さとる)1970年(昭45)1月1日生まれ、東京出身。慶応大学医学部卒。東京・港区の北里大学北里研究所病院糖尿病センター長として、糖尿病患者のQOL(生活の質)向上を目指す。緩やかな糖質制限食ロカボで、おいしく食べて健康に-を目標に2013年11月、一般社団法人「食・楽・健康協会」を設立し、ロカボの普及に努めている。