★「ちょいコレ」がいい
「70歳を超える高齢者のコレステロール値は、薬で下げてはいけない」。これ、米国医学会の常識。むしろ、コレステロール値が低いほうが死亡率が高いというデータもあります。
★薬よりも、運動と肥満改善が大事
日本は先進国のなかでも、コレステロールを下げる薬を異常にたくさん使っている国といわれています。遺伝性の脂質異常症でコレステロールが高い人には薬での治療を進めます。
しかし基本的には、総コレステロール値も悪玉コレステロール値も、基準値より20mg/dl(ミリグラム・パー・デシリットル)を超えるぐらいまでは、運動や肥満を改善する生活指導を行ってきました。
★長野県を長寿日本一にするのに卵、肉、牛乳を勧めた
43年前、ぼくが赴任した長野県は脳卒中の多い不健康な地域でした。その長野県を健康にしようと、住民とともに健康づくり運動を開始したとき、減塩や野菜を食べることと同時に、卵や牛乳をとろう、時々肉を食べようと呼びかけました。ぼく自身は、卵は1日3個を目標にしています。それでもぼくのコレステロール値は正常です。
★コレステロールは怖くない
日本では脂質異常症の患者さんには「卵は1日1個まで」という指導が長く行われていました。しかし、この食事制限には意味がないと、異を唱えてきました。
2015年厚生労働省も、コレステロールを食事制限をする必要はないと言い始めました。
★ちょいコレは長生き
100歳までピンピン元気で最後はコロリと逝くには、肉や魚や卵が大切なのです。
結局、時々おいしいものを食べて、ちょいとコレステロールが高いくらいの「ちょいコレ」ならば心配ないということです。