コロナ自粛に伴い、運動不足や食生活の乱れ、通院をやめるなど、健康に悪影響を及ぼすような状況に陥っている人は少なくない。新型コロナ予防は重要だが、生活習慣病などの健康管理も大切といえる。そこで、Withコロナでの健康管理について考えていく。

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まずは高血圧から。コロナ自粛に伴い通院をやめた人や高血圧放置の人、さらには、食生活の乱れで血圧が上がった人など理由はさまざまでも、高血圧のまま寒い季節を迎えるのは危険だ。

「冬場は屋内外の寒暖差が激しく血圧変動を起こしやすいため、心筋梗塞のリスクが上がります。特に今年は、コロナ禍で血圧コントロール不備な方が増えているので注意が必要です」 とは、東京都健康長寿医療センター副院長の原田和昌医師。循環器内科専門医で、長年、高血圧や心臓病の患者を数多く診ている。

家庭での血圧測定は135/85ミリヘクトグラム以上が高血圧とされる。だが、実は心筋梗塞リスクが低く正常値といわれるのは、125/85ミリヘクトグラム未満。これを超えると、急激な温度差や風邪などの感染症をきっかけに、心筋梗塞を起こすような事態に見舞われやすくなる。

「新型コロナでは無症状の人でも血栓が生じ、若い人でも脳梗塞の人が多いと報告されています。そもそも高血圧は血栓を生みやすい。ぜひ高血圧を放置しないようにしましょう」

食生活の見直しや薬の適切な服用で血圧をコントロールし、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを退けよう!