スキーのジャンプ混合団体でスーツ規定違反による失格となった高梨沙羅(25=クラレ)について、日本選手団の原田雅彦総監督(53)が月末のワールドカップ(W杯)に出場する見通しと明らかにした。13日、前半戦が終わった北京オリンピック(五輪)の中間総括会見を北京市内で実施。「非常に責任感の強い選手。私も言葉もない状態」とした上で「W杯に向けて選手村を離れた」と報告した。五輪後の女子W杯初戦は25日開幕のヒンツェンバッハ大会(オーストリア)で「既に欧州へ入って準備している」とした。
自身も94年リレハンメル五輪のジャンプ男子団体で大失速。金メダルを逃した苦い経験がある。周囲に支えられ、立ち直って98年長野五輪では悲願の金。その境遇を踏まえ「団体戦の彼女の気持ち、よく分かります。でも、たくさんの方に彼女は励まされた。チームのみんな、国民の皆さまに本当に励まされて元気になった。今後のW杯に出て、元気な姿を見せることによって皆さんに報告したいと思っている、と思います」と高梨の胸中を代弁した。
混合団体は4位。精神状態が心配される中で、伊東秀仁団長も「自分で背負い込んでしまっているところがあるが、そうではない」とかばった。「起きてしまったことは仕方ない。今後まだ彼女がジャンプをやっていく上で」と現役続行に期待しつつ「仲間も含めて全員でケアしたい」と約束した。ただ「今すぐ(日本選手団として)抗議する考えはない。必要に応じて改善を求めていく可能性はある」と今後、全日本スキー連盟と協議していく慎重な構えを見せた。
高梨は混合団体の失格から一夜明けた8日、自身のインスタグラムで真っ黒な画面とともに謝罪文を掲載。「謝ってもメダルは返ってくることはなく、責任が取れるとも思っておりませんが、今後の私の競技に関しては考える必要があります」などと記していた。【木下淳】




