東京五輪(オリンピック)・パラリンピック組織委員会は28日、新型コロナウイルスの影響で来夏に延期された東京大会の聖火リレーについて新日程を発表した。

当初計画の121日間や決定済みの約1万人のランナー、47都道府県のルートや通過順は維持。21年3月25日に福島県のサッカー施設Jヴィレッジ(楢葉町、広野町)を出発する。

1日の終わりに聖火の到着を祝って実施するセレモニーは、最終日を除く113日間で毎日実施するが、簡素化の一環で装飾や機材の見直しを行う。Jヴィレッジでの出発式も同様に簡素化する。その他、リレーの隊列車両を削減し、運営スタッフの規模も縮小する。

一時は簡素化に向け日数短縮も検討されたが、各自治体の強い要望や、スポンサーへの配慮から121日間の日程が維持された。

今後の課題は新型コロナ対策。沿道での観覧方法をどうするかなど、検討課題は多い。大会関係者は「ほとんどのランナーが公道を走る。その上で見学者の来場を制限するのは難しい問題だ」と語った。

また、パラリンピックの聖火リレーも従前の日程から1日前倒しした同8月17~24日に、競技会場のある静岡、千葉、埼玉、東京の4都県で行われる。それに先立ち実施する採火式などの聖火フェスティバルも従前通り、43道府県で同12~16日に行われる。