レスリングの東京五輪女子日本代表選手らが21日、都内で合宿を開始した。選手はランニング用のマスクを着用。笹山秀雄委員長(52)は「(日本協会の)福田会長から(68年)メキシコ五輪の時に使用して練習したという経緯もあり、どんな感じか体験してもらいたかった」と説明した。

協会では「女子として初の高地トレーニングを体験する」という触れ込みだった陸上や競泳などで取り入れらている練習方法だが、問題になるのは酸素濃度。マスクを着けることで吸引力が減少するだけでは、高地にいるのと同じ効果が得られるかは疑問だ。同委員長は「私もつけてやりましたが、暑いのもあるし、息苦しくなって、苦しいのはいつもより早く感じられる」と述べた。

12月の世界選手権(セルビア)への出場意欲をみせた57キロ級代表の川井梨紗子は、「心肺機能的には良い練習になるのかな」とした。参加者には感染症対策としてしか受け取っていない選手もいた。