初日は風が強く脚力の差を感じるレースが多かった。前半戦はバンクの特性を探りながらの組み立てになるため、どうしても慎重になる。その中で、1R1番車となった山崎歩夢が力強く逃げて2着に残った。「逃げても残れる」と後を走る選手に思わせる内容で、その日のバンクコンディションを示した一戦だった。先行選手が大成するには番手選手の存在は不可欠だ。後ろの渡部幸訓もいい追い込みだった。ゴール直前で抜く余裕が、前の選手を育てる。
追い込みといえば荒井崇博もタイトル戦線をにぎわすところまで食らいついている。根底にあるのは「稼ぐ」というプロとしての意識だと言う。「この世界は年齢とともに収入が上がるわけではないので、その分自分で積み上げるしかない」と情熱大陸風に話し始めた。さらに熱がこもる。「昔はこれをしたら調子が戻ると思っていたが、その思考を断捨離した。今大切にしているのはシッティングの練習。これでトップスピードになる課程が楽になり、レースに余裕が出る」と、いつも無愛想な1着インタビューとは正反対の荒井がいた。いいやつだ。
2予6Rは東矢圭吾をリードしてそろってに準決にいくのが理想だ。仮に展開が不利になっても、今の状態なら自力やコース取りで結果を引き寄せる力がある。2予のレース後、勝ち上がった選手の会見場で、やっぱり無愛想な受け答えで報道陣を困らせる姿がイメージできる。(日刊スポーツ評論家)























