ヤマコウカップは冷たい雨の中で初日を迎えた。白い息を吐きながら12Rの選手が敢闘門に戻ってくる中、いかつい選手が近づいてきた。小嶋敬二と吉田敏洋である。「こないだどこかの開催で『2人合わせて約1400勝近いです』と記者さんに言われて、『俺たち頑張っとるな~』と思いました」と敏洋が言うと、小嶋がかぶせ気味に「俺は800勝や!」と返す。小嶋に乗っかる敏洋がかわいくて3人で写真を撮ってもらった。

ヤマコウは小堀敢太のパワフルな走りに期待する
ヤマコウは小堀敢太のパワフルな走りに期待する

その横を小堀敢太が通り過ぎたので、2人をほっぽり出して話を聞きに行った。「最近レースがいいね」と声をかけると「新しいフレームがマッチして感触がいい」と言う。「どのあたりを変えた?」と聞くと「ハンガ下がりを62(ミリ)から68にした」のが当たった。ハンガを下げると自転車の重心が下がる。その代償として重さを伴うが、そこは「パイプの材質を柔らかくした」ことでバランスを取った。「内容が良くなって自信が付いた?」と聞くと、「自信はないけれど手応えはある」ことが近況の活躍につながり、「同期はみんな強くてそこに追いつきたい」ことがレースの源になっている。

自転車競技の経験者なので、レースの流れをつかむことにたけていたが、それが「決め手の弱さ」の一因になっていた。

初日は突っ張り先行で2着に残り、先行のペースも分かった。準決は長谷部龍一-長尾拳太の地元ラインが相手となるが、内容は小堀がリードしている。その差を結果につなげたいところだ。(日刊スポーツ評論家)