オートレーサー鈴木圭一郎が対談のホスト役を務める「圭一郎の部屋」。今回、次回は「弾丸ミッキー」こと篠崎実(70=川口)選手の登場です。

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鈴木圭一郎(以下、圭) 篠崎実選手に対談をお願いした理由ですか? 選手として尊敬しているんで。失礼な言い方になってしまうんですけど、この年齢でオートレースを楽しんでいる。多分、一番楽しんでいるんだと思うんです。すごいなあ、と思って。

篠崎実(以下、篠) うれしい。こうして呼んでもらえるのは感謝です。

-オートレースの魅力とは…

篠 コーナリングとかスタートとか、エンジンの出方とか。いろんな見方、楽しみ方があるんだけど…。

圭 篠崎さんの魅力は元気です。年齢を考えたら全然、元気です。

篠 なぜ若くいられるか? オートバイが好きなんです。休みの日もツーリングに行って、若い子に負けない走りをしているし。楽しんでこっち(オートレース場)へ入るんだけど。ドドド(不整振動)が来ちゃうとどうにもならないの。他の7人の選手より、ドドドが敵です。思い切り走って8着なら納得なの。自分が下手なだけだから。ところがドドドが来ちゃうと悔しくて、悔しくて。

圭 ドドド来ているから直るまで待つのが普通なのに、直そうとしている考えがすごい。普通できないです。

篠 思い切りレースがしたいの。(アクセルグリップ)全開にして、走りたい。そのためにマシンに向き合う。

圭 自分はドドドがなく、ちゃんとコーナーも(アクセル)グリップ戻さず乗れるのが理想だから、音出して跳ねも確認してレースをするんです。篠崎さんのすごいところは(グリップを)開けて回ろうとするその気持ち。あの年齢だと絞って走るのが普通なのに、その先を目指して開けて走るって。絞って走っても技術があるから誰も抜けない。そういう技術を持ちつつ、開け開けで早く走ろうとする気持ちはすごい。

篠 何も言うことないよ。(そう言ってくれたことが)最高だもの。

圭 自分なんか、ちょろっと出てきた最近始めたような選手ですけど、その自分のハンドルをまねして付けるというのも、変な頑固さとかなくすべてを吸収しようとしている。普通はできないんですよ。そういう考えは。

篠 (圭一郎選手の)人間にほれているんだよね。

圭 (笑い)

篠 だから(圭一郎のハンドルとかを)やってみたくなっちゃうの。

圭 篠崎さんとの接点は選手になってからですけど、いつですか? (自分に)ほれてくれたの?(笑い)

篠 速くてもてんぐにならなくて先輩を敬ってくれて、偉い。とにかく動きが半端じゃない。SG、G1取る前から認めていたよ。取ってない時に『まだ取ってないの?』って。1つ取ったら取りっぱなしになる。あせらないでいいからと。そう言ったよな。

圭 はい。

篠 そしたら、取りっぱなしになったよ…。

※1月15日付もさらなる交友録を明かしてくれます。乞うご期待!