ワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会に臨む日本(FIFAランキング18位)は14日(日本時間15日)に、1次リーグF組初戦でオランダ(同8位)と対戦する。日刊スポーツ評論家のセルジオ越後氏(80)は、優勝を目標に掲げた日本にいま一度、警鐘を鳴らした上で、オランダ戦を含めた本大会の戦い方に注文をつけた。

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W杯に臨む日本へ優勝、優勝ってメディアではポジティブな内容が多いね。ドラマを期待するのは分かるけど、本番はそんなに甘くはないよ。

オランダの直前の親善試合を見たけど、改めて攻撃力が最大の長所だ。万能型のFWガクポ、スピードが際立つFWサマーフィル。9日に対戦したウズベキスタンは引いて守っても、両サイドから狭いスペースに速さで進入されていた。

日本は、ただ引いているだけではだめ。中村と堂安が左右ウィングで先発するだろうけど、相当な負担がかかる。11人+途中交代5人が、いかに連動した守備を完遂できるか。遠藤が離脱し、中盤のチェックが機能するかは分からないよ。

第1戦の会場には空調設備があるけど、それでも、ずっとプレスはかけ続けられない。でも高い位置でボールを奪わなかったら、カウンター攻撃にならない。このさじ加減がベンチに求められるね。

日本が両サイドを崩されたら、オランダには高さのある選手が中で待つ。DFファンダイクのセットプレーでの空中戦の強さも脅威だ。シュートを浴び続けても、日本のGKが活躍する「鈴木彩艶の日」になればいいけどね。

日本の守備が機能すれば、耐えるサッカーによる1-0で、僕は勝機があるとは思う。直近のスコットランド、イングランドとの親善試合も同じスコアだ。0-0や1-1の勝ち点1でもいい。何より初戦は、負けないことが大事なんだ。

ただ、僕が生まれたブラジルでは、クリスマスイブに騒ぎすぎると、本番のクリスマスは、疲れ果てて寝てしまう-というピークを見誤ると、物事がうまく進まない例え話がある。

オランダ戦は、少なくとも勝ち点1はほしい。大切な試合だけど、1次リーグはその後もチュニジア、スウェーデン戦と続く。

日本はブラジルなど世界トップに勝てるようになった。ただ、ベスト16に進めたとはいえ、前回大会はドイツに勝って2戦目のコスタリカに負けた。24年のアジア杯では、格下イランに準々決勝で敗れた。W杯は3試合をトータルで考えた試合運びが必要だ。

オランダの攻撃を守り通せれば、何度も言うけど、勝ち点を取れる可能性はある。日本はあくまでジャイアントキリングを狙う立場で、したたかに1次リーグを戦ってほしい。(日刊スポーツ評論家)