体調不良のため参加を見送ったMF三笘薫(26=ブライトン)に代わって日本代表に追加招集されたMF奥抜侃志(24=ニュルンベルク)が代表活動を終えた。

奥抜は、帰国翌日の11日に発熱し、ホテル療養を強いられた。新潟で行われた13日のカナダ戦はチームに帯同せず、熱が下がった15日に神戸に移動して、別メニューで復帰。全体合流を果たしたのは、試合前日の16日だった。コンディションが万全ではない中、チュニジア戦には最後まで出場することはなかったが、奥抜は、充実感あふれる表情でミックスゾーンに現れた。「貴重な経験ができたなって感じで、自分の今いるステージと、代表のステージの差というか、そういうのを比較できたかな」と穏やかな口調で振り返った。

トップクラスの選手たちと練習したのは1日だけだったが、刺激を受け、自信にもなった。「パスの精度とか、トラップとか、すごいなと思ったんですけど、自分もやれてないわけではなかった。4対2(のボール回し)とかしかできなかったですけど、できるかなっていう部分もあったんで、そこは自信になります」。

来月のワールドカップアジア2次予選では、招集メンバーが今回の26人から23人に減る。今回、三笘の代わりの追加招集だった奥抜は、厳しい立ち位置だが、一度代表を経験したからこそ、次への思いは強くなった。「やっぱり、代表のレベルっていうのもわかってきたので、まずはそこに自分がどれだけ上回れるか、しっかりとやっていきたいです」と力を込めた。ニュルンベルクで目に見える結果を出して、また戻ってくる。