川崎FのFW大久保嘉人(34)が平常心でJ1初優勝に挑む。首位川崎Fは今日18日、アウェーの福岡戦で勝ち、2位鹿島が神戸に敗れれば第1ステージ優勝が決まる。17日は神奈川・川崎市内で最終調整。腰痛などで今季全15試合先発のMF中村憲剛(35)の出場が微妙になったが、大久保は動じず、クラブ創設20周年の初タイトルに突き進む覚悟を示した。
大久保にとっても、クラブにとっても「J初タイトル」のチャンスが目の前にやってきた。特別な緊張感はなく「自分たちが2勝すれば優勝する。その中の1試合を絶対に勝ちたい。ただそれだけ」と、短い言葉で秘めた思いを口にした。
主将の中村が前日16日の練習中に腰と背中の痛みを発症し、福岡戦の出場が微妙になった。リーグ戦全試合に先発してきた司令塔の欠場は痛いが、今季はFW小林、MF大島ら主力を欠いた時も勝ってきた。大久保は「(中村不在なら)痛いは痛いけど誰が抜けようが勝てている」と、チーム力への手応えを口にした。
J1最多得点記録を更新中のストライカーは、優勝争いには縁遠かった。ドイツ・ウォルフスブルク在籍時の08-09年シーズンに優勝したが、9試合出場にとどまり、優勝を決めたブレーメン戦は40度近い発熱のためベンチ外。主力として優勝を経験するのは高校総体、国体、全国選手権を制した長崎・国見高3年時以来、16年ぶりとなる。
C大阪と神戸では残留争いを3度経験し「あのドキドキ感ははんぱなかった。あれは優勝争いしかしたことない人には分からない。プレッシャーには間違いなく強くなってる」と言う。追い込まれた状況ほど本領を発揮し、今季も「ここぞ」という時にゴールを決めてきた。故郷・福岡での大一番には自腹で約90万円を払い、友人ら294人を招待する。「早く点を取れば勝つ確率が上がる」。得点を決めて優勝し、錦を飾ってみせる。【岩田千代巳】



