北海道コンサドーレ札幌FW都倉賢(32)が8日、札幌・宮の沢での練習に参加し、明日10日浦和レッズ戦(札幌厚別)での勝利に自信を見せた。3試合ぶりのスタメンで1トップに入ることが濃厚。今季、1トップで先発出場するとチームは10戦して6勝3分け1敗。勝てば再び3位に浮上する正念場で大暴れし、初のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場の夢をたぐり寄せる。

ミニゲームの主力組1トップには、都倉の姿があった。「どんな時でもシーズンを通して準備してきている」。3試合ぶりのスタメン出場は、ACL出場圏内3位を争う浦和(6位)との直接対決。今季チーム最多12得点を決めているストライカーが最前線に立ち、ゴールを狙う。

FWジェイが累積警告で出場停止。だがケガなどでジェイ不在時に1トップを務め、勝利に貢献してきたのが都倉。シーズン前半で記録したクラブJ1最長11試合負けなしの原動力であるのは、間違いない。

試合終盤の切り札としても存在感は大きいが、スタメン出場した18試合でも8勝6分け4敗と勝率は高い。特に1トップ出場に限れば10戦で6勝3分け1敗と、圧倒的な数字を残している。「自分たちがやってきたことをやれば勝ち点3は取れると思う」。見据えるのは勝利だけだ。

4月21日の浦和との前回対戦時はスコアレスドロー。「僕たちは確実に成長している」と、得点への期待を抱かせる。昨季までミハイロ・ペトロビッチ監督(61)が率いたチーム。日本代表DF槙野らの守備を突破するべく、札幌でともに作り上げた攻撃を見せつけて真っ向勝負を仕掛けるつもりだ。

現在は暫定4位ながら、3位鹿島アントラーズとは勝ち点1差。勝てば逆転する位置にいる。ACLを目指して走り続けてきた今季も残り3試合。全勝で夢は実現する。「自分たちが積み重ねてきたものを生かすも殺すも、自分たち次第。今は確実に結果だけが求められる」。札幌厚別での今季最終戦は、サポーターとともに喜びを味わいたい。【保坂果那】