JFLの鈴鹿ポイントゲッターズが、横浜FCのFWカズ(三浦知良、54)に正式オファーを出していることが8日までに分かった。

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鈴鹿はカズの兄である三浦泰年氏(56)が監督兼GMを務め、早くから動向を調査していた。カズはリーグ戦1試合、1分出場で今季を終了。来季J2に降格する横浜FCから契約延長のオファーを受けているが、退団の可能性が高い。出場機会に飢えており、カテゴリーを問わず、移籍を視野に入れている。

またJFL高知ユナイテッドも、カズ獲得へ乗り出していることが分かった。近く正式オファーを出すことが判明。クラブ関係者によれば、先週末に入って獲得の打診をし、カズ本人からも感謝の言葉をもらったという。20年からJFLに昇格した高知は、1年目の昨季は14位、今季は13位。アマチュア主体でプロ選手は数人しかいない。元C大阪監督の西村昭宏氏(63)がGM兼任の監督を務める。

四国で唯一プロチームがない高知県に拠点を置く。今年11月30日にJリーグ百年構想クラブへ申請したばかり。承認され、J3クラブライセンスを交付されれば、22年の結果次第で最速23年のJリーグ入りも可能だ。サッカー文化を高知に根付かせるためにも、クラブ関係者は「カズのようなプロの手本を高知県に呼びたい。これはクラブの総意です」と説明している。サッカー界のキングの動向に注目が集まる。

◆JFL(日本フットボールリーグ) 65年開始の日本リーグが前身で99年が第1回。J3の下に位置するカテゴリーで今季は17チームが参加。J参入には、J3クラブライセンスの交付を受けた上で1試合平均2000人の観客動員(今季は適用外)など諸条件を満たし、JFLの4位以内かつ「百年構想クラブ」の上位2チームに入る必要がある。