エイバルMF乾貴士(28)が今季初ゴールを決めた。

 2-1で迎えた後半32分、相手のパスのこぼれ球を奪ってドリブルで進み、ゴール左隅に蹴り込んだ。その後、1失点し、3-2の勝利となっただけに、チームにとっても大きな得点だった。後半17分には警告を受け、次戦は出場停止になるが、当初から乾はこの試合の後に帰国予定だった。スペイン国王フェリペ6世の訪日に伴い開催される安倍首相とのレセプションに出席するためで、うまく“清算”した形となった。

 試合後の主な一問一答は次の通り。

 -ゴールは気持ちよかった?

 乾 自分が決めたことよりみんなが喜んでくれている方がうれしかったし、あんなに喜んでくれるんだと。その方がうれしかった。

 -ゴールを待ち続けた

 乾 やっぱりうれしいですし、監督には本当に感謝しないといけないですし、チームメートにも。ずっと20試合くらいでてて、1点も取ってない中で、ずっと使い続けてくれた監督には本当に感謝ですし、チームメートも自分を信頼してくれて常に声をかけ続けてくれましたし、すごく自分の支えにもなった。それがなかったら今日のゴールはなかったと思うのでうれしいです。

 -シュートはサイドネットに決まった

 乾 カパには言われましたよ。「お前はゴールは決められない。ゴラソ(ファインゴール)か、外に外れるかだよ」と。

 -決めた時はなんと言っていた?

 乾 「バモース!(スペイン語でいけー、ヨーシ)」と言ってたかな? それ以外は覚えていないですね。

 -うれしそうだった。思うものもあった?

 乾 これだけ取れていなかったら苦しかったですし、自分が出ていいのかなとも思ったりしたこともあったので、取れてよかった。

 -この後、スペイン国王の夕食会のため日本に帰国する

 乾 自分自身はチームのために行くと思って参加することになりました。エイバルの決定に従いますし、サッカー以外でもチームに頼まれてやってくれと言われることがあればやらないといけない。これまでにもニュースにはならないけど、チームのためにやってきたこともあります。行ってしっかり何かできればいいと思いますし、光栄なことなので、プラスに考えて、チームに戻ったらまたサッカーで頑張りたい。ポジションをあけますし、そこは危機感をもってやれるので。危機感を持つというのはいいことだと思うので、それもプラスに考えながらやっていきたい。

 -チームはとにかく乾選手の初得点を喜んでいた

 乾 見ました? 点を取った後に、監督がでんぐりがえりしたの。監督は悪いプレーをしたら練習ででんぐりがえりさせるんです。俺が点取れなさすぎて、おとといの練習から、俺が点を取ったら監督がでんぐりがえり、外したら俺がでんぐりがえりと。練習からやってた。シュート練でも。今日決めて、監督のでんぐりがえりを見ようかなと思ったら、もうやってたらしいです。