レアル・マドリードは現在、欧州で大注目となっているビリャレアルのスペイン代表DFパウ・トーレス(22)の獲得レースで1歩リード中。だがビリャレアルの地元紙エル・ペリオディコ・メディテラネオ電子版によると獲得には5000万ユーロ(約62億5000万円)もかかるという。

パウ・トーレスはビリャレアル生まれのビリャレアル下部組織出身。出場機会を得る目的で18-19年シーズンはマラガへ期限付き移籍したが、その後はビリャレアルで確固たる地位を築いた。スペイン代表でもRマドリードのセルヒオラモスとともにセンターバックを務めるまでに成長した。

左利きで、そのクオリティーや若さにより欧州ビッグクラブの注目を集めている。バルセロナやアーセナルなどの名前が出る中、ここ数カ月間でRマドリードが獲得争いで主導権を握っていると同紙は伝えている。

また、今夏Rマドリードが久保建英の期限付き移籍交渉を行った際、ビリャレアルにパウ・トーレス獲得の可能性について問い合わせたという。ビリャレアルは5000万ユーロ(約62億5000万円)に設定している契約解除金が支払われた場合のみ、交渉に応じると返答したとのこと。

パウ・トーレスは昨年10月に24年6月30日まで契約延長を行ったばかり。年俸が大幅にアップしただけでなく、契約解除金も5000万ユーロに増加。さらに状況に応じて最大6500万ユーロ(約81億2500万円)にも達する契約となっている。

Rマドリードは今季、新型コロナウイルスの影響を財政面で大きく受け、予算が大幅に削減されることになる。今夏は同DFの獲得を断念し、選手売却の仕事に専念していた。しかしペレス会長の望みのひとつはパウ・トレースが代表同様にセルヒオラモスの横でプレーすること。今後、何らかの大きな動きがあると推測されている。(高橋智行通信員)