ウクライナ側の依頼で、ロシアと同国の和平交渉に関与していたチェルシーのロシア人オーナー、ロマン・アブラモビッチ氏(55)が毒物の影響とみられる症状を訴えていたことが分かった。複数の海外メディアが調査報道サイト「ベリングキャット」の情報をもとに報じた。
同サイトによると、今月3日にウクライナ国内で両国の話し合いが行われた。その交渉に参加したアブラモビッチ氏とウクライナ側和平交渉団のメンバー2人が化学兵器を使われたような症状をみせたという。
アブラモビッチ氏らは3日から4日にかけて目を赤く腫らし、目に刺すような痛みを訴えた。また顔や手の皮膚がむけてくる症状もあったという。
英スカイ電子版によると、命には別条ないもよう。使われた毒物は人を殺害するには十分なものではなく、恐怖感を抱かせることが目的だったようだという。
米国の高官は28日、アブラモビッチ氏らの症状は毒物ではなく、環境的なものによるものだと主張。だがベリングキャットは、遠隔および現地での調査に基づき、何らかの化学兵器が使用された可能性が高いとしている。
スカイ電子版によると、アブラモビッチ氏の関係者は同氏の体調が良好だと説明。その上で、3日の交渉以前の体調に完全に戻ったかについては言葉を濁した。ただ同関係者はアブラモビッチ氏が交渉に関わり続けており、和平交渉が現時点で同氏が唯一力を注いでいるものだと強調したという。


