マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)が、オールド・トラフォードで英雄に勝利をささげた。50~60年代に名門クラブの一時代を築いた元イングランド代表のボビー・チャールトンさんが21日に死去した後、初のホーム戦。デンマーク王者のコペンハーゲンに1-0で競り勝ち、今大会初白星を挙げた。

後半27分、DFマグワイアが右からのクロスを頭で合わせて先制。そのまま1-0で勝ちきると思われた後半ロスタイム、MFマクトミネイが自陣ペナルティーエリア内からボールをクリアしようと振り上げた左足で相手を蹴ってしまい、PKを献上した。だが、その窮地を救ったのが今季加入のGKオナナ。FWヨルダン・ラーションの左足でのキックを、喪章を巻いた右腕でたたき出し、スタジアムは歓喜に包まれた。

ボビー・チャールトンさんはマンチェスターUで主力多数が犠牲となった58年の航空機事故「ミュンヘンの悲劇」に20歳で遭遇したが生き残り、68年に主将として欧州チャンピオンズカップ(現欧州チャンピオンズリーグ)でイングランド勢初の制覇を果たした。代表での通算49得点、マンチェスターUでの通算249得点はともにウェイン・ルーニーに抜かれるまで最多だった。「サー」の称号で呼ばれるナイト爵位も受けた。

この日の夜、オールド・トラフォードはサポーターの「ボビー・チャールトンは1人だけだ」の大合唱で始まり、終わった。開幕2連敗だったチームは欧州CLで21年11月以来、6試合ぶりの白星。決勝点のマグワイアは「この勝利をサー・ボビーと彼の家族にささげる」と言った。