日本フットサルリーグ(Fリーグ)2部に所属する「Y.S.C.C.横浜」の公式チアダンスチーム「Regina(レジーナ)」は異色の存在だ。フットサルチームの応援をしながら、自身でも競技チア大会に参加するという“二刀流”。山田里菜ディレクターは「業界に風穴を開けたい」を意気込む。

フットサルの応援と競技の両立を目指すレジーナ
フットサルの応援と競技の両立を目指すレジーナ

山田さんは11歳からダンスを始め、コリオグラファー(振付師)として活躍する日本チアダンス協会公認インストラクター。母校・玉川大では指導者として2年連続で全米学生チアダンス選手権大会部門優勝、コリオグラフィー賞。ほかにも石井竜也、氷川きよしのバックダンサー、映画「チア☆ダン」の振り付け、指導を行うなど幅広く活動している。

レジーナは「Y.S.C.C.横浜」からのオファーを受け、18年4月に始動。「応援チアだけのチームは作りたくない。やるからには試合の空間作り、照明の付け方、舞台演出までをやらせてくださいと言ったんです」と山田さん。

チームは18歳の大学1年生から30歳の社会人までの15人。コンセプトは「ナンバーワン」「オンリーワン」「スペシャル・ワン」。「ナンバーワンはチア大会で優勝を目指せるような技術力、精神力、チーム力をつけること。Y.S.C.C.にとってオンリーワンのチームになる。スペシャル・ワンはチアダンスを知らない人にも感動を与えることを掲げています」と話す。

レジーナはF2で唯一の公式チアダンスチーム。1年目は試行錯誤だったが、2年目の今年はMC、サポーターとミーティングを重ね、バルーンなどを使った応援スタイルを確立。その成果もあって、チームのF1昇格を射程圏に捉える。

レジーナの目標は応援だけではない。「USA・ジャパン・オールスター・チャレンジ・コンペティション」(7月)、「全日本チアダンス選手権大会関東予選」(10月)に出場した。

練習は土日と平日の計3回。基本的には競技大会に向けての基礎作りをしながら、フットサル試合の日程に合わせて、メンバーを選抜し、ダンスの構成を作って、準備する。キャプテンの浅田裕理さんは「Y.S.C.C.の選手が競技以外でも努力しているのを目の当たりにして、刺激を受けています。私たちも頑張りたい」と力を込めた。

レジーナの応援風景
レジーナの応援風景

◆Regina(レジーナ)ラテン語で「女王」の意味。「人を応援し、応援されるチアダンスチーム」がスローガン。母体は町田市、横浜市でチアダンススクールを展開する「株式会社グラヴィス」。