1打差でツアー初優勝を逃した小林伸太郎(30=焼鳥まさや)は、自己最高の2位に満足していた。

 「あと1歩じゃないです。あと2つ、3つは手が届かないという感じでした。でも、本当に楽しかったです」

 片山との2打差を追って迎えた最終18番パー5。フェアウエーから残り185ヤードを、6番アイアンでピン右上4メートルのイーグルチャンスにつけた。惜しくも外して、バーディーに終わったが、最後までギャラリーをわかせた。

 「僕はもっとゴルフを知らないとだめです。片山さんは勝つゴルフも、負けるゴルフもたくさん経験してこられたわけですから」。この日が28歳の誕生日だった妻美咲さんや、父、兄、姉、そして所属先「焼鳥まさや」の家田秀海社長が応援する前で全力を尽くした。「妻にはずっと苦労を掛けっぱなしで…。みんなの支えがあって、この場所に立っていられることに感謝したいです」。賞金ランク29位となり、来季シードも確定させ、少し言葉に詰まりながら、笑顔を見せていた。