単独首位から出たパトリック・リード(27=米国)が2イーグル、4バーディー、3ボギーの67で回り、通算14アンダーの202でメジャー初優勝に王手をかけた。

 3番でボギー先行も、5番で取り返すと、8番から3連続バーディー。15番はグリーン右手前からチップインイーグルを決めるなど、後半2つのパー5はいずれもイーグルを奪ってトップの座を守った。ロリー・マキロイ(英国)、リッキー・ファウラー(米国)、ジョン・ラーム(スペイン)といった実力者が続々とスコアを伸ばし、その度にパトロンの大歓声が響き渡ったオーガスタ。「僕もいいプレーをしていたから、重圧はなかった」と涼しい顔で言った。

 3打差で追うマキロイには16年の欧州選抜との対抗戦「ライダーカップ」で激闘の末に勝利を収めている。「パトリックの方が(メジャー初優勝の)重圧がある」とマキロイが発言したと聞き、「彼だって生涯グランドスラムがかかっている。今朝だって、目覚めは快適だった。何の重圧もなかったよ。ロリーと戦うのではなく、コースと戦う」と集中力を高めた。

 14年キャデラック選手権を23歳で制し、世界選手権シリーズ最年少V記録をつくったツアー通算5勝の実力者は、いつメジャーを勝ってもおかしくない選手として常に名前が挙がる存在だった。地元オーガスタ大出身。大学時代は年に1度、オーガスタ・ナショナルGCを回る機会があったという。「子供の頃からずっと『このパットを決めればマスターズに勝つ』と(イメージして)練習を続けてきた」。夢の実現まで、あと18ホールだ。