平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)6位入賞の坂本花織(17=シスメックス)が女子SPで、国際スケート連盟非公認ながら73・27点の自己ベストで首位に立った。基礎点が1・1倍となる後半に集めたジャンプ3つ全てで加点を導く好演技を披露した。同門の三原舞依(18)が72・98点で2位、シニア1年目の白岩優奈(16=関大KFSC)が65・67点で3位だった。フリーは18日に行われる。

 22年北京五輪への第1歩を、坂本は休むことなく踏みだした。中野コーチの元には「行かなくてもいいのに」という声も届いていた。だが、坂本は「(力が)落ち続けないため」と平昌五輪の達成感に浸ったままでいることを嫌った。滑走順が1つ前の選手の棄権で出番が早まっても「そういうのも踏まえてノーミスでできたら強くなると思った」とたくましかった。

 最大の得点源であるフリップ-トーループの連続3回転に始まり、全てのジャンプを軽やかに成功した。気温0度近い現地入りの際はマフラーを忘れてあたふたしたというが、演技となれば別人だ。ちょうど1年前は「シニアに上がるには表彰台」と定められていた世界ジュニア選手権で台北に滞在。3位となり大躍進の1年が始まった。18日はフリー。「五輪で140点を超せなかったので、最後にいい『アメリ』ができるようにしたい」。今季の集大成を見せつける。