柔道男子日本代表の選手が17日、東京・駒沢体育館で行われたレスリング全日本選抜選手権を観戦した。

 男子グレコローマンスタイル60キロ級で世界選手権(10月、ブダペスト)代表を手にした太田忍(24=ALSOK)と親交のある、柔道60キロ級世界王者の高藤直寿(25=パーク24)は「良い刺激になった。柔道に生かせそうな動きがたくさんあって、レスリングをやってみたいと思った。世界選手権(9月、アゼルバイジャン)では太田選手と一緒に金メダルを取りたい」と、2連覇に向けて意気込んだ。

 ジャカルタ・アジア大会100キロ超級代表の王子谷剛志(26=旭化成)は真剣な表情で初観戦。「レスリングのルールを知らない人のために会場モニターやアナウンスが分かりやすかった。柔道の会場でも取り入れたら、より競技が身近になると思う。他競技は勉強になるし、得るものがある」と話した。世界選手権男女混合団体代表で男子90キロ級の向翔一郎(22=ALSOK)は趣味のカメラを首にさげて、何度もシャッターを切った。

 12日から都内で強化合宿中の柔道男子日本代表は17日は休日だった。一部の選手が、柔道と同じく20年東京五輪でメダル量産が期待されるレスリングから“ヒント”を得ようと、食い入るように観戦していた。