柔道全国高校選手権(日刊スポーツ新聞社後援)第1日は20日、東京・日本武道館で男女全10階級の個人戦が行われ、女子無差別で朝飛真実(神奈川・桐蔭学園2年)が初優勝した。

決勝で昨年の高校総体70キロ級覇者の桑形萌花(兵庫・夙川学院高1年)と対戦し、小外掛けで技ありを奪って優勢勝ち。課題の連続技を克服し、日本一の称号を手にした。21日の最終日は男女の団体戦が行われる。

残り時間30秒。朝飛が勝負を仕掛けた。内股から小外掛けの連続攻撃で技ありを奪った。優勝が決まると「やってきたことが決勝で決まって少しは成長出来た。(昨年3位で)結果が残せて本当に良かった」と笑みを浮かべた。

柔道一家に育った。父の大さんは名門朝飛道場の館長で、リオ五輪男子100キロ級銅メダルの羽賀龍之介らを指導した。朝飛も2歳から柔道を始め、2人の背中を追うように姉と弟とともに稽古に励んだ。内股を得意とするが決め手に欠け、昨年末から内股からの連続技に着手。164センチと小柄で、大きい相手を倒すために体重移動を意識して連続技を磨いた。4月には無差別で争う全日本女子選手権に出場する。「トップ選手と互角に戦いたい」と、高校女王は決意を示した。