2020年東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会は19日、都内で輸送連絡調整会議を開催し、今夏の試行で実施する交通マネジメントの具体的な交通規制カ所や、大会本番時の五輪専用・優先レーンのルートなどを公表した。

今夏の試行では民間企業などが働き方や物流面で交通混雑の緩和に向けて協力する交通需要マネジメントを行う他に、来年の開会式と同日の7月24日と、交通量が増える金曜日の同26日に実験として交通規制を実施する。

首都高では晴海、外苑上下、新都心上の入り口を終日閉鎖する。圏央道の内側全302カ所中、50カ所(八王子上だけが中央道)の入り口で渋滞が発生する前に効果的な場所から閉鎖する。

料金所でも圏央道内側32カ所中、11カ所で終日、開放レーン数を制限する。一般道では都心への車両流入を調整するため、環状7号線の信号機を午前5時から正午にかけて都心方向への青時間を短縮するなど操作する。

8月25日には開閉会式を想定した試行を実施する。バス20~30台の隊列を1セットとし3回、選手村(中央区晴海)-新国立競技場(新宿区)間を走行させる。その際、青山通り~外苑西通り~明治通り~JR千駄ケ谷駅前~新宿通り~都道414号線が囲むエリアで交通規制カ所として検討している。規制時間は関係機関と調整中。

大会本番では一般道に五輪専用レーンと優先レーンを設けることを決めた。大会車両以外は入れない専用レーンは、新国立周辺の「外苑東通り」の一部と、選手村や競技会場が集積する臨海エリア「環状2号線(東京ビッグサイト前~豊洲市場前)」の2カ所に設ける。東京都以外は現在、関係機関と調整中。

優先レーンは各競技会場の周辺に数多く設けられる。道路が順調に流れている場合は一般車両も走行できるが、混雑してきた場合や後方から大会車両が接近してきた場合は、優先レーンを出なければならない。両レーンとも規制を守らなかった場合の罰則は現在、検討中という。専用レーンは2区間で約3・5キロメートル、優先レーンは7区間で約19・8キロメートル、合計約23・3キロメートルに敷かれる予定。