客席少々痛めクッション持参も/五輪体操会場体験記

<ニッカン五輪担当記者の体験記>

東京オリンピック(五輪)・パラリンピックで体操、ボッチャの会場となる有明体操競技場の完成内覧会が29日に行われ、一足早く見学してきた。実際に客席にも座ってきたが、「少し痛い」が率直な感想だ。

10月25日に完成し、一番のウリは大屋根や内観に使用された木材。使用量は2300立方メートルで、20年大会に向け建設される競技施設では最大となる。1万2000人の客席は国産のスギが使用され、ベンチタイプ。大会後にはスタンドは撤収され展示場となるため、スポーツ観戦では珍しいタイプで、席は薄い板で約39センチ幅で仕切られている。

実際に座ってみた第一印象は「硬いな」。木材なので軟らかさはなく、長時間の観戦ではお尻が痛くなってきそう。肘掛けはベンチの端に設けられるため、ない席では寄り掛かって体重を逃がせない。クッションなどを持参してもよさそうだ。直角に据えられた背もたれは約20センチの高さだが、ちょうど腰骨に当たるため、もたれると背中が痛い。一昔前の深夜列車「ムーンライトながら」も直角の背もたれで、長時間の乗車では寝られずに苦労させられたが、そんな記憶を思い出した。

木のぬくもりを感じる日本ならではの競技場。そのコンセプトは素晴らしいが、機能性では改善がほしい。11月28日からのトランポリン世界選手権が「こけら落とし」となる。来夏の残り期間で観客の声を聞く機会をつくり、快適さも備える空間を作り出してほしい。【五輪担当・阿部健吾】

その他の写真

  • 有明体操競技場の木製観客席の座り心地を確かめる本紙の阿部記者(撮影・河田真司)
  • 五輪体操競技、パラ五輪ボッチャの競技会場として建設された有明体操競技場は、「湾岸エリアに浮かぶ木の器」をコンセプトに木の特性が生かされている(撮影・河田真司)
  • 有明体操競技場にアクセスする広々とした通路(撮影・河田真司)