レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが優勝した。第11戦ドイツGP以来となる今季3勝目。ホンダにとっても今季3勝目を飾った。さらにトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーも2位に入り、自身初表彰台を獲得した。

ポールポジションからスタートしたフェルスタッペンは終始安定した走りで2位のルイス・ハミルトンを寄せ付けず、2度のピットストップで逆転を狙って先手を打つハミルトンに対して1回目は逆転されるも即座にコース上で抜き返して再逆転、2回目はしっかりと前でコースに復帰して首位を固めた。

レース終盤にバルテリ・ボッタスがトラブルでコース上にマシンを止めたためセーフティーカーが導入され、ここでフェルスタッペンはピットに飛び込んでソフトタイヤに履き替えた。後方のハミルトンはピットインせずひとまず前に出る異なる戦略で逆転に賭けたが、フェルスタッペンはレース再開と同時にすぐさま抜き返し、ハミルトンを寄せ付けることなくそのままトップでチェッカードフラッグを受けた。

「ルイスはとても速かったから、僕も今日はずっと全開だった。戦略でも彼らは先手を打ってきたけど、僕らも良い対応ができたと思う。追い抜いたときも、今週の僕らには素晴らしい最高速があることは分かっていたんだ」

レース再開の際にレッドブル・ホンダのアレクサンダー・アルボンはフェラーリのセバスチャン・フェテルを抜いて3位に上がり、その直後にフェラーリ勢が同士打ちで破片をまき散らし、再びセーフティーカー導入。ここでハミルトンがピットインしたためアルボンが2位、3位にガスリーとホンダ勢が1-2-3となる展開に。

残り2周でレースが再開されハミルトンはガスリーを抜き去ってアルボンに襲いかかったが、強引にインに飛び込んだため接触しフロントウイングを破損。アルボンはスピンさせられて最後尾に後退し、ここでガスリーが2位に浮上する。ハミルトンは必死にガスリーに仕掛けるも抜けず、最終ラップの最終コーナーからの立ち上がりで並ぶもののガスリーの車速の伸びが上回り、ガスリーは0・062秒差で先にコントロールラインを横切って2位フィニッシュを果たした。

「F1での初めての表彰台で何と言って良いのか分からないいよ。とても感情的だ。トロロッソのみんなのためにもうれしい。(レッドブルから降格となり)ベルギーGPでこのチームに戻って来て以来、素晴らしいクルマを僕に与えてくれたからね。最後まで可能な限りプッシュしたよ。本当に素晴らしい1日になったよ」

なお、ハミルトンにはアルボンとの接触で5秒加算ペナルティーが科されて7位に後退し、カルロス・サインツが繰り上がりで3位、アルボンは15位フィニッシュとなった。

(米家峰起通信員)