仙台大はA、B両チームが予選を2位通過したが、ともに決勝トーナメントの準々決勝で涙をのんだ。それでも、Aチームで準々決勝の副将戦に臨んだ神保朱李(2年=山形工)は、技ありの合わせ技1本で勝利。淑徳大に1-2の惜敗と一矢を報いた。

0-2ともう後がない副将戦。神保は1本先取に気持ちを高めた。「最低でも1本取って、次につなげられるように勝つしかない」。前半に内股を決めて優位な展開を作ると、その後も積極的に攻め続け、小外刈りの合わせ技1本で勝利し、大将戦につなげた。大将戦は引き分けで敗退したが、「自分で終わらせたくないという思いで、思い切って攻めることができた」と自らのスタイルを貫き、満足した。

18年11月の練習中に右足の前十字靱帯(じんたい)を損傷し、約半年間のリハビリを要したが「(南條)和恵先生から、お前は絶対に強くなれるとずっと言ってくれて、コツコツ頑張れた」と、昨年7月の国体山形予選で実戦復帰。同12月の韓国遠征で優勝をつかんだ。「自分が仙台大のエースという気持ちを持って、どんな相手にも攻める柔道をしていきたい」。春からは上級生として、大学頂点を目指す。【相沢孔志】