SC軽井沢が中部電力に勝利し初の決勝進出を果たした。中部電力は午前中のプレーオフでロコ・ソラーレに敗れており連敗となった。



チ ー ム  10
中 部 電 力
SC 軽 井 沢


第1エンド

中部電力が後攻 2投を残してハウス内にそれぞれのストーンが1つずつ。SC軽井沢が中部電力のストーンをテークアウト。最終投、中部電力はダブルテークアウトでブランクエンドを狙うもののハウス内にストーンが残り1得点

中部電力戦で真剣な表情を見せるSC軽井沢クラブ(C)JCA IDE
中部電力戦で真剣な表情を見せるSC軽井沢クラブ(C)JCA IDE

第2エンド

SC軽井沢が後攻 序盤からハウス内にストーンがたまる展開。2投を残しSC軽井沢がNO・1、2。ここで中部電力がガードの横を通過するミスショット。SC軽井沢はガードを置く。中部電力はもう一度ガードを狙うも薄く当たりミス。SC軽井沢は3点目を狙うも2点止まり


第3エンド

中部電力が後攻 最終投、SC軽井沢が中央に寄せNO・1、2。中部電力はダブルテークアウトを狙うも弾ききれず。SC軽井沢がスチール

中部電力戦で笑顔を見せる上野(C)JCA IDE
中部電力戦で笑顔を見せる上野(C)JCA IDE

第4エンド

中部電力が後攻 2投を残して中部電力がNO・1、2。SC軽井沢が中部電力のストーンを弾きNO・1に。中部電力はストーンを再び弾きNO・1、2に。SC軽井沢はNO・1を弾くもストーンも外に。最終投、NO・1の中部電力が中央に寄せ2得点

第5エンド

SC軽井沢が後攻 2投を残してSC軽井沢がNO・1、3。中部電力がNO・2、4。中央やや左に縦に並ぶ。中部電力はストーンをハウス内手前に置きNO・5に。SC軽井沢が縦に並ぶストーンに当てる。中部電力はSC軽井沢のNO・1をテークアウトしNO・1に。SC軽井沢がNO・1をテークアウトし1得点

ここでアクシデント

NO・2を計測するも時間を要す。計測をする機械にはまるハウス内の穴を開け直す珍事。計測の結果、NO・2はSC軽井沢のストーンとなり2得点

中部電力戦で笑顔を見せる西室(C)JCA IDE
中部電力戦で笑顔を見せる西室(C)JCA IDE

第6エンド

中部電力が後攻 2投を残しSC軽井沢がNO・1、3、4。中部電力がNO・2。中部電力は中央にNO・1を置く。最終投、SC軽井沢はNO・1のテークアウトを狙うもミス。NO・2も中部電力に。中部電力の投げたストーンはNO・3とはならず2得点

第7エンド

SC軽井沢が後攻 2投を残しSC軽井沢がNO・1。中部電力がNO・2。中部電力はガードストーンを置く。SC軽井沢の7投目は狙ったラインから大きく逸れてハウス手前に。中部電力はガードを置く。SC軽井沢はストーンをハウスの手前に置き、1得点


第8エンド

中部電力が後攻 2投を残しSC軽井沢がNO・1、中部電力がNO・2。SC軽井沢が中部電力のNO・2をテークアウト。中部電力はNO・2を弾く。最終投、SC軽井沢のストーンはハウス手前に。中部電力がブランクエンドを選択


第9エンド

中部電力が後攻 2投を残しSC軽井沢がNO・1のみハウスに残る展開。SC軽井沢はNO・2を置く。中部電力の投げたストーンはガードをすり抜けNO・1に。最終投、SC軽井沢のショットはミスになる。中部電力は2点のチャンスもハウスに届かず1得点。同点で最終エンドへ


第10エンド

SC軽井沢が後攻 2投を残し中部電力がNO・1、SC軽井沢がNO・2。中部電力はガードを置くもやや遠い。SC軽井沢は中部電力のストーンを弾きNO・1に。最終投、SC軽井沢のNO・1をテークアウト。SC軽井沢が中部電力のNO・1をテークアウトし1得点。初の決勝進出!


カーリングのルールと競技説明

カーリングのルールと競技説明
カーリングのルールと競技説明

カーリングのショット解説

カーリングのショット解説
カーリングのショット解説

■カーリングとは

氷上で「ストーン」と呼ばれる取っ手がついた円形の石を、約40メートル先の円(ハウス=半径1・83メートル)目がけて滑らせる。その円の中心により近づいたチームに得点が与えられる競技。2チーム(1チーム4人)の対抗で行われ、総合得点で勝敗を争う。高度な戦略が必要となることから「氷上のチェス」とも呼ばれている。

■競技の見どころ

「氷上のチェス」と言われるだけに、両チームのスキップ(4人目)の戦略や駆け引きが最大の見どころ。スイーパー(氷を掃く人)に的確な指示を出してより精度の高いショットにするのはスキップの腕次第だ。また、ピンポイントで狙う高度なショットも魅力で、ハウス内のストーンの動きに注目すればより楽しめる。1回の攻守を「エンド」と呼び、10エンドまで行われる。第5エンド終了後には5分間のハーフタイムをはさみ、また1分間の作戦タイムなど随所に休憩を取ることができ、選手はその間に補食をとることが多い。

■ルールと競技方式

1チーム4人と補欠(リザーブ)で構成。各エンドでは2チームが交互に、1人2投ずつ行う。投げる順にリード→セカンド→サード→スキップ(司令塔)と呼ばれ、それぞれに役割がある。エンドごとに得点が決定し、10エンドの合計点で競い合う。同点の場合は延長戦を行う。

各エンド終了時に、ハウスの中心に一番近いストーンを投げたチームに得点の権利が与えられる。相手チームよりも中心に近いストーンが複数ある場合は、その数だけ得点が入る。得点の権利が得られなかったチームは必ず0点。

自チームのストーンの距離を伸ばしたり、方向を調整するために氷を掃く(スイーピング)ことができる。ブルームと呼ばれるブラシを使い、掃くことで氷上のツブを溶かしてストーンの滑りを良くする。「マイ・ブルーム」もある。スキップは相手チームのストーンをスイーピングできるが、ハウスの中央を横切るライン(ティーライン)より後ろでしかできない。

相手チームのストーンに自チームのストーンを当ててハウスからはじき出すことも可能だが、各チームのリードが投げ終わるまではフリーガードゾーンにあるストーンをプレーエリアから出してはいけない。

■道具

ストーンは直径約30センチ、重さ約20キロ。スコットランドのアルサクレイグ島の花こう岩でつくられる。1個約20万円。試合では会場で用意されたストーンを使い、「マイ・ストーン」は使えない。

シューズは右投げの場合、左の靴底はテフロンなどで滑るようになっていて、右の靴底には滑り止めの円状のくぼみが開いている。スイープの時は、滑らないように左の靴の上にスリッパのような形のグリッパーを履く。

■主なショット

【ドロー】 ストーンをカール(回転)させて円の中などにストーンを止めるショット。

【カム・アラウンド】 置かれているストーンの後ろに、軌道が曲線を描くように回り込んで止めるショット。前のストーンにガードされ、はじかれにくい。

【フリーズ】 円の中にあるストーンにピタリとつけるショット。ストーンがくっついていると、はじき出されにくい。

【ピール】 置かれているストーンに当てて、自分のストーンと当てたストーンの両方ともに円の外に出すショット。円の中に多くのストーンを残したくない時に使う。

【ヒット・アンド・ステイ】 置かれているストーンに当て、自分のストーンは、その場に止めるショット。

【ヒット・アンド・ロール】 置かれているストーンに当て、投げたストーンは、他の場所に動かして止めるショット。

【レイズ・テークアウト】 置かれているストーンに当て、そのストーンで、もう1つのストーンをはじき出すショット。投げたストーンと、最初に当てたストーンは円内に残す。

■主なかけ声

【ヤップ、イエス】 掃け

【ウォー、ノー】 掃くな

【オフ、アップ】 掃くのをやめろ

【ハード】 もっと一生懸命掃け

【ハリー】 掃全力で掃け

【クリーン】 軽く掃け

■歴史

16世紀にスコットランドで誕生したといわれる、世界で最も古い団体競技の1つ。放たれたストーンが、髪の毛が「カール」するようにゆっくりと回転することから「カーリング」という呼び名になった。五輪では、男子は1924年の第1回シャモニー大会で採用されたが廃止され、32年レークプラシッド大会以降は公開競技として行われていた。1998年長野大会から男女で正式種目となり、2018年平昌大会から混合ダブルスが加わった。日本勢は長野大会から連続で参加。18年平昌大会で女子のロコ・ソラーレが初メダルとなる銅メダルに輝いた。